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1999 年度 実績報告書

匂い通信システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 10875078
研究機関東京工業大学

研究代表者

森泉 豊栄  東京工業大学, 工学部, 教授 (80016534)

研究分担者 吉邑 昌義  東京工業大学, 工学部, 助手
中本 高道  東京工業大学, 工学部, 助教授 (20198261)
キーワード匂いセンサ / 匂いの記憶再生 / 能動センシング / レシピ / アップルフレーバ / 水晶振動子ガスセンサ / ブレンダ
研究概要

本研究では遠隔地に匂いを伝送できるように、匂いの記録・再生を行うシステムの実現を目指す。昨年度は送信側で計測したセンサアレイ応答パターンを受信側に送り、受信側にセンサアレイを置き、ブレンダにより複数の要素臭を調合して匂いを発生させる実験を行った。しかし、送受2つのセンサアレイの校正精度が不十分なために伝送時の誤差が大きかった。そこで、本年度は送信側と受信側の両方にブレンダを設置し、対象臭内の各要素臭成分の濃度を記録し、それを受信側でブレンダにより再生させる方式に変更した。この方法ではセンサアレイの感度校正が不要である。
また、本年度は果実臭(りんご)の匂いを対象として、種類や熟度の異なるりんごの匂いを記憶・再生する実験を行った。たとえば、りんごの匂いに限定すれば、数種類の要素臭を調合するだけで、その匂いの特徴を表わせることがわかっている。本研究では、5成分までの要素臭を扱えるようにブレンダを拡張し、りんごの匂いのセンシングに適したセンサ用感応膜を選択した。また、要素臭ごとに違いが顕著になるようにセンサ間に重み付けも行った。さらに、濃度定量の際に用いる適応制御理論も少ないパラメータでアルゴリズムが動作するように改良した。
その結果、3つの要素臭(青臭い匂い、甘酸っぱい匂い、フルーティな匂い)の濃度を変えたサンプルをいくつか用意し、そのレシピを本システムで決定し、かつそのレシピで再生した匂いが対象臭と近い匂いであることを官能検査により確認した。さらに4要素臭濃度可変の場合の実験も行い、1分以内でほぼ正しく濃度定量できることがわかった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 中平、中本、森泉: "能動型匂いセンシングシステムを用いた匂い記録・再生システムの研究"電気学会化学センサシステム研究会. CS99-49. 31-36 (1999)

  • [文献書誌] 中本、森泉: "能動型匂いセンシングシステムによる匂いの記憶と再生システム"応用物理学会シンポジウム. (発表予定). (2000)

  • [文献書誌] T.Nakamoto,Y.Nakahira,H.Hiramatsu and T.Moriizumi: "Odor recorder using active odor sensing system"Int. Symp.Chemical sensors,. (発表予定). (2000)

  • [文献書誌] 中平、平松、中本、森泉: "能動型匂いセンシングを用いた匂い記録・再生システムの研究"電気学会全国大会. (発表予定). (2000)

  • [文献書誌] 中本: "能動型匂いセンシングシステム、都甲編、「食品と感性一感性バイオセンサの基礎と"光淋、. 238-251 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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