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1998 年度 実績報告書

ゼオライトの非晶質化によるナノ粒子分散ガラスの作成とその微視的機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10875124
研究機関中部大学

研究代表者

大西 直之  中部大学, 工学部, 助教授 (60201977)

キーワードゼオライト / クラスター / 微粒子 / 酸化物ガラス / 透過電子顕微鏡
研究概要

フォトクロミックガラスや非線形光学ガラスに代表される機能性ガラス材料の作成においては、機能発現の鍵となるハロゲン化銀や金属微粒子のサイズ及び分散状態を制御することが重要である。本研究ではクラスター状のゲスト物質を細孔内に吸着したゼオライト結晶の加熱、非晶質化、焼結によって微粒子のサイズ、分散状態を制御したバルクガラス材料を作成するための基礎的知見として、加熱による非晶質化と微粒子の生成・分散過程の微視的機構を明らかにすることを目的とする。
既に昨年度の予備実験によってNiイオンを導入したX型ゼオライト(Ni-X)を加熱することによってスピネル構造を持つ微結晶(NiAl_2O_4)が析出することが明らかになったが、本年度はこのNi-X、さらに同じくNiイオンを導入したY及びA型ゼオライト (Ni-Y,Ni-A)について熱分析と粉末X線回折によって熱処理に伴う非晶質化とNiAl_2O_4の生成過程を詳しく解析し、イオン交換前の各ゼオライト(Na-X,Na-Y,Na-A)における非晶質化過程との比較を行った。次にこれによって明らかになった非晶質化及び結晶生成の各段階について高分解能電子顕微鏡観察を行った。
これらの研究の結果、Niを導入したゼオライトの場合は(1)ゼオライト水の脱水、(2)ゼオライト結晶の非晶質化、(3)スピネル結晶の析出、(4)非晶質相の溶融によるバルク化、という順序で構造変化が起こることが明らかになった。また、これらの変化にはゼオライトの種類によってスピネルの析出開始温度や平均粒経などに差が見られたが、例えばNi-Xの場合には処理温度によって粒経10nmという極めて微細なスピネル結晶が非晶質中に分散した試料を得ることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Ohnishi: "Quantitative HRTEM Study of Zeolite" Microporous and Mesoporous Materials. vol.21. 581-588 (1998)

  • [文献書誌] O.Terasaki: "Electron Microscopy of Micro and Mesoporous Materials" Proc.of 14th International Congress of Electron Microscopy. vol.III. 301-302 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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