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1998 年度 実績報告書

貴金属微粒子を芯物質とするナノスケールエッグシェル微粒子の創製

研究課題

研究課題/領域番号 10875152
研究機関九州大学

研究代表者

若林 勝彦  九州大学, 工学部, 教授 (20220832)

研究分担者 田代 静香  九州大学, 工学部, 教務職員 (90260710)
多湖 輝興  九州大学, 工学部, 助手 (20304743)
岸田 昌浩  九州大学, 工学部, 助教授 (60243903)
キーワードエッグシェル微粒子 / 高機能超微粒子 / 包接構造 / 逆ミセルの高度利用 / Rh / SiO_2 / Frogspawn微粒子
研究概要

本研究では,貴金属を芯物質として周りを金属酸化物で包接した構造のエッグシェル(EggShell,EG)粒子をナノスケールで創製することを目的とする.本年度は,種々の分子集合体中で調製条件を変えながら貴金属→金属酸化物の順で逐次的に超微粒子を調製し,EG微粒子の構造と調製条件との対応を調べた.
まず,芯物質および被覆物質としてRhおよびSiO_2をそれぞれとりあげて,種々の分子集合体中でEG微粒子の調製を試みた(後述するWは23で一定).その結果,ポリオキシエチレンセチルエーテル/シクロヘキサン系の逆ミセル溶液を用いた場合にEG微粒子が形成されることがわかり,特にポリオキシエチレン鎖長が15のものを用いた場合に最も均一なEG微粒子が形成された.このEG微粒子のRh粒子径は3nmで,SiO_2層の厚みは約20nmであった.
次に,この逆ミセル溶液を用い,SiO_2形成時間(5〜180分)を変えてEG微粒子を調製した.その結果,形成時間の長さによらず常にEG構造が得られ,形成時間が短くなるほどSiO_2層が薄くなることがわかった.すなわち,SiO_2形成時間によってEG微粒子のSiO_2層の厚みを制御できることがわかった.
また,逆ミセル溶液中に含まれる界面活性剤と水のモル比(W)が生成する微粒子の構造に及ぼす影響を調べたところ,W=23近傍でのみ均一なEG構造が形成されることがわかった.なお,W<23ではEG微粒子がランダムに凝集した構造となり,W>23ではEG微粒子が1次元的に連結した構造が形成された.Wは逆ミセル形態に関係するパラメータであるので,この結果は,EG構造形成に逆ミセルの形態が強く関与していることを示している.そこで,逆ミセル溶液の電気伝導度測定を行った結果,棒状の逆ミセルが連結した3次元網目構造がEG構造形成機構に関与していることが示唆された.

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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