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1998 年度 実績報告書

蘚類(ケヘチマゴケ)を用いる有毒重金属イオンの除去

研究課題

研究課題/領域番号 10875165
研究機関大阪市立大学

研究代表者

加藤 錠治  大阪市立大学, 工学部, 教授 (20224511)

研究分担者 東 雅之  大阪市立大学, 工学部, 助手 (20285282)
大嶋 寛  大阪市立大学, 工学部, 助教授 (20112526)
キーワードMoss / Mercury / Cadmium / Bioremoval
研究概要

当研究室で単離、同定した蘇類Pohlia flexuosa(和名 ケヘチマゴケ)を用い、水銀イオン及びカドミウムイオンの水溶液中からの除去条件について検討した。ムラシゲ・スクーグ改良培地で光照射振とう培養したコケを用い、ICP(誘導結合高周波プラズマ)で水溶液中の重金属イオンの濃度を測定した。また重金属イオンの初濃度は10から100ppmの範囲で実験を行った。これまでにコケの重金属除去速度、コケ量と金属イオン濃度との関係、最高の除去量、pHと温度の影響などについて検討した。水銀イオンについてその除去速度を解析した結果、代謝阻害剤の添加により除去能が減少すること、最適な除去温度は25℃、最適pHは7.0であること等がわがり、コケの水銀イオンの除去機構については細胞表面への吸着と細胞内への取り込みの2つの機構が存在することが示唆された。また同様にしてカドミウムイオンについて検討した。代謝阻害剤の添加によるカドミウムイオン除去量への影響は全くみられず、また温度による影響もほとんどみられなかった。さらにオートクレーブをかけて死滅させたコケにおいても、無処理のコケとほとんど変わらない除去能を示した。これらのことから、カドミウムイオンの除去の場合、水銀イオンとは異り、主として吸着により除去されることが示唆された。また最高の取り込み量は水銀ほうがカドミウムに比べ高かった。現在重金属イオンを吸着もしくは細胞内に取り込んだコケからの重金属イオン放出条件について検討している。今後切り替え方式で「取り込みリアクター」と「放出リアクター」を設定し、全く中断することのない連続運転可能なリアクターについて検討する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.KONDOH et al.: "Removal of Mercury Ion by the Moss Pholia flexuosa" Journal of Fermentation and Bioengineering. 86・2. 197-201 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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