研究課題/領域番号 |
10876001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三上 哲夫 北海道大学, 農学部, 教授 (50133715)
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研究分担者 |
久保 友彦 北海道大学, 農学部, 助手 (40261333)
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キーワード | テンサイ / ビートシストネマトーダ / リーフディスク / Agrobacterium rhizogenes / Agrobacterium tumefaciens / カルス / GUSアッセイ / 形質転換 |
研究概要 |
(1) ビート・シストネマトーダ(Heterodera schachtti)に対して感受性を示すテンサイ2品種TK81-MS、TK81-0ならびに抵抗性の野生種Beta procumbensを無菌的に発芽させ、芽生よりリーフディスクを調製した。 (2) Agrobacterium rhizogenesをリーフディスクに接種し不定根の誘導を試みたが、TK81-0においてわずかに不定根が得られたのみで、他の供試材料に関しては不定根の分化は全くみられなかった。供試遺伝子型をかえ実験を繰返す必要がある。 (3) カルスを経由するトランスフォーメーション系の開発を企てた。30種を越えるテンサイ遺伝子型を供試して、先ずカルスからの器官再分化系の構築を試みた。その結果、2種のテンサイ系統NK219-0およびNK219-MSの幼胚軸由来カルスより、効率よくシュートが再分化することが判明した。 (4) NK219-0とNK219-MSはそれぞれ正常細胞質ゲノムと雄性不稔細飽質ゲノムを有するisogenic系統である。両系統間ではカルス脱分化能や器官再分化能に顕著な差異は見られず、細胞質ゲノムの影響はないようである。 (5) 今回得られた幼胚軸由来カルスにAgrobacterium tumefaciensを感染させてGUSアッセイを行ったところ、導入遺伝子の発現を確認できた。テンサイ形質転換系として有望である。
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