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1999 年度 実績報告書

カンショのショ糖情報伝達系におけるプロテインホスファターゼ2Aの役割

研究課題

研究課題/領域番号 10876003
研究機関九州大学

研究代表者

斎藤 和幸  九州大学, 農学部, 助教授 (00215534)

キーワードカンショ / プロテインホスファターゼ2A / β-アミラーゼ / スクロースシンターゼ / スクローストランスポーター / 遺伝子発現 / 情報伝達
研究概要

本研究はカンショにおけるプロテインホスファターゼ2A(PP2A)の役割を明らかにするため,PP2A遺伝子の発現様式とβ-アミラーゼ,スクロースシンターゼ(SUS)及びスクローストランスポーター(SUT)遺伝子の発現様式を比較・検討した.
PP2Aの部位別(葉身,葉柄,ほふく茎,若根及び塊根)のノーザンブロット分析では,各部位で1.9kbのバンドが検出され,mRNAレベルでは若根で最も高かった.塊根形成過程(苗植え付け後14日目,21日目及び28日目)の根では14日目にPP2AのmRNAレベルが最も高く,その後減少した.この時,β-アミラーゼやSUSのmRNAレベルは塊根形成とともに高まり,PP2A遺伝子の発現様式と一致しなかった.一方,SUTのmRNAレベルは塊根形成とともに低下し,PP2A遺伝子の発現様式とよく一致した.次に,葉身を付けた葉柄の切断面から6%スクロース溶液を吸収させたところ,葉柄のβ-アミラーゼとSUSのmRNAレベルが高まったが,PP2AとSUTのmRNAレベルは変化しなかった.更に,成熟葉のPP2AのmRNAレベルは幼葉と比較して高く,これはSUTのmRNAの発現様式と一致した.
以上の結果より,カンショのPP2A遺伝子の発現様式はβ-アミラーゼやSUS遺伝子の発現様式と一致せず,SUT遺伝子の発現様式とよく一致することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.tsubone: "Enhancement of tuberous root production and adenosine 5'-diphosphate pyrophosphorylase (AGPase)activity in sweet potato,Ipomoea batatas Lam.by exgenous injection of sucrose solution."Journal of Agronomy and Crop Science. 184(in press). (2000)

  • [文献書誌] A.Ishida: "Source activity evaluation by grafted leaves in sweet potato (Ipomoea batatas Lam.) cultivars."Journal of the Faculty of Agriculture Kyushu University. 44(1・2). 73-80 (1999)

  • [文献書誌] 門脇正行: "サツマイモ植物への糖の人工供給が光合成と物質生産に及ぼす影響"日本作物学会紀事. 第68巻(別号2). 92-93 (1999)

  • [文献書誌] 斎藤和幸: "サツマイモに存在する3つのスクローストランスポタータ遺伝子の発現様式"日本作物学会紀事. 第68巻(別号2). 274-275 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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