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1999 年度 実績報告書

生物毒性型重金属,メチル水銀の超微量簡易分析法

研究課題

研究課題/領域番号 10876030
研究機関東北福祉大学

研究代表者

畠山 英子  東北福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (50103180)

研究分担者 目黒 煕  東北福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (30005590)
キーワード蛍光分析 / SH蛍光試薬NAM / グルタチオン / SH・SS分別定量 / グルタチオン-水銀結合能
研究概要

一般にSH基とメルカプチドを形成しやすいとされるCu^<2+>,Ag^+,Hg^+,Hg^<2+>に対し、メルカプチド形成に及ぼすpHの影響を検討した結果、EDTA存在下では反応時のpHはGSHの結合能に影響を与えないことが分かった.EDTAの有無に関わらずHg^<2+>のSH基との強い親和力が確認された.
Hg^+,Hg^<2+>、CH_3HgのGSHとの結合特性について調べた.その結果,イオン強度の小さい環境では結合能の大きさは,Hg^<2+>>CH_3Hg>Hg^+でHg^+は他2者に比べ有意に小さく,全て、EDTAの影響をほとんど受けないことが分かった.測定範囲は10^<-9>〜10^<-12>mde/mlであった.
ホウ酸系Buffer(pH9.0)においてはHg^+の結合能の増加が、本BufferにEDTA,多量のCl^-の添加によりHg^+,CH_3Hgの結合能の顕著な低下が認められた.(Hg^<2+>とHg^+・CH_3Hgの識別)、EDTA存在下、酢酸Buffer(pH4.5)においては、Hg^+,Hg^<2+>とGSH結合能は低下し、CH_3Hgの結合能は著しく増加した.(Hg^+,Hg^<2+>とCH_3Hgの識別)SH基と水銀化合物の結合について、反応時間を調べた結果,10〜30secであり、一度作られたメルカプチドは安定で数時間を経ても遊離SH基の増加は認められなかった.Hg^+,Hg^<2+>,CH_3HgとGSHの結合は.Hg^+:ホウ酸-KCl-Na_2CO_3Buffer(pH9.0)、Hg^<2+>:ホウ酸ーKCl-Na_2CO_3Buffer(pH9.0)(+EDTA,+Cl^-),CH_3Hg:酢酸Buffer(pH4.5)(+EDTA)というように適切な反応環境を設定することにより、ほぼ同当量比で反応が進むことが明らかとなった.
これらの知見をもとにマトリクスの影響を検討するために昨年度の魚介類に続き、今年度は各種茶浸出液について検討した.水銀化合物は茶浸出液中からは検出されず、添加回収はほぼ100%可能であった.本研究より発展させて、緑茶(各種)浸出液中のGSH含量について還元型と酸化型の分別定量も併せ行った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 畠山英子,山家美雪,石川宣子: "緑茶浸出液中の生理活性物質グルタチオンの分析-還元型グルタチオン・酸化型グルタチオンの微量分別定量-"東北福祉大学研究紀要(ISSN1340-5012). 第24巻. 243-250 (2000)

  • [文献書誌] 畠山英子,石川宣子,目黒煕,木幡勝則: "緑茶浸出液中の生理活性物質グルタチオンの分析"日本農芸化学会2000年大会要旨集(学会発表). 第74巻. 3E007α-P255 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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