• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

高速熱分解法による保存処理廃材からの薬剤分離とバイオオイルの製造

研究課題

研究課題/領域番号 10876038
研究機関京都大学

研究代表者

今村 祐嗣  京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)

研究分担者 畑 俊充  京都大学, 木質科学研究所, 助手 (10243099)
キーワード木質廃棄物 / バイオオイル / ヒ素 / 流動層リアクター
研究概要

本研究は、木質廃棄物からバイオオイルを開発することを目的としている。これまでかなりの蓄積があり今後長期にわたって排出されるCCA処理木材の廃棄方法について検討することが求められる。その場合、木炭の収率をできるだけ減らし木炭中のヒ素の量を最小にすることが条件となる。
実験室レベルの流動層リアクターを使って熱分解温度や全熱分解時間を変化させ、生成物の収率および収支、さらに実験システム全体に対するヒ素の重量比を検討した。木炭中のヒ素の量を最大にしオイル中のヒ素の量を最小にする熱分解温度と全熱分解時間の最適条件について研究を行った。
熱分解温度および熱分解時間といった実験因子の影響を調べるため、流動層リアクターを含む実験装置を組み立てた。CCA処理を施したベイツガかた木粉を調製し、反応容器中にいれ熱分解を行った。熱分解により発生した気化物は二酸化炭素のアセトン溶液により急速冷却した。液化されなかったガス中のヒ素は、TBAHによって回収した。反応終了後、反応容器および接続管の重量を測定した。オイル、木炭、ガス中のヒ素の量が、AASおよびICPを用いて測定した。
流動層リアクターを使った実験装置によって全体的な重量収支を求めた。熱分解時間が長いほど、また熱分解温度が低いと気体の生成量が顕著に増加した。気体中により多くのヒ素がより高い温度で観察した。木炭中のヒ素の温度は直線的に上昇し、ある温度で一定の濃度に到達した。熱分解オイルのヒ素の濃度は低温度で長い熱分解時間で顕著に増加した。
流動層リアクターによる熱分解の最適条件は、熱分解温度450℃および全熱圧時間80sであった。2次反応を最小にし重量減少を最大にすることから、CCA処理木材の処理に対して急速熱分解を適応する可能性が大きいことがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 畑 俊充: "保存処理木材の熱分解-ヒ素のゆくえ"第43回日本学術会議材料研究連合講演会講演論文集. 163. 163-164 (1999)

  • [文献書誌] 畑 俊充: "流動層リアクターによるCCA処理木材の急速熱分解"第50回 日本木材学会大会研究発表要旨集. 511-511 (2000)

  • [文献書誌] 梶本武志: "高速熱分解法によるCCA処理木材の成分分離"第15回日本木材保存協会年次大会講演集. 41. 254 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi