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1998 年度 実績報告書

自己免疫疾患と生殖能力:トランスジェニックおよびノックアウト動物の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10876064
研究機関山口大学

研究代表者

木曾 康郎  山口大学, 農学部, 助教授 (10142374)

キーワード子宮NK細胞 / 顆粒性間膜腺細胞 / 胎盤 / IL-2レセブター / 細胞傷害活性 / NK1.1^+NK細胞 / 基底脱落膜 / 栄養膜巨細胞
研究概要

マウスの着床・胎盤形成過程において、顆粒性間膜腺細胞と呼ばれる子宮NK細胞が有意に出現する。その機能は血管新生・構築に関連し、胎盤形成や胎子発育に重要な役割を持つとされる。今回、我々はIL-2Rβ鎖過剰発現遺伝子改変マウスの子宮NK細胞を観察したところ、これまでとはまったく異なる様相を示した。Tg2RβマウスはNK1.1^+NK細胞と表皮のThy-1^+樹状細胞を欠損する。Tg2Rβマウスの着床はその数もその時期も対照(同腹からのもの)と同様であったが、妊娠10日で約50-55%の胎子が死亡し、12日ですべての胎子が死亡あるいは異常であった。対照マウスでは正常に発育した。妊娠10日で胎盤はいずれも小さく、胎子吸収部の胎盤では子宮NK細胞は間膜腺や基底脱落膜だけでなく、迷路部に浸潤しており、胎子が吸収されていない部の胎盤でも基底脱落膜に著しく浸潤していた。対照では子宮NK細胞の胎子領域への浸潤はみられない。10日の子宮NK細胞自身の数とサイズ、顆粒の数とサイズが、対照と比べて大きかった。妊娠12日ではすべての胎子・胎盤が吸収されかかっているので、間膜腺や基底脱落膜は退縮中であり、子宮NK細胞数は減じていた。以上の結果から、子宮NK細胞はLy49G2^+/NK1.1^-細胞でり、IL-2以外のサイトカインでIL-2Rβ鎖をレセプターとして使うものがあることが分かった。さらに、IL-2Rβ鎖の過剰発現により、子宮NK細胞のきわめて低い細胞傷害性が高まった可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Kiso 他4名: "A study of uterine NK cells in the abirtion model." J.Reprod.Immunol.(in press). (1999)

  • [文献書誌] K.Kusakabe 他4名: "Production of epidermal growth factor by murine uterine NK cells." J.Vet.Med.Sci.(in press). (1999)

  • [文献書誌] Y.Kiso 他3名: "Different acpects of uterine NK cell function at the feto-maternal interface." Proc.Intn.Warkshop on Embryogenesis and Implantation. 36 (1999)

  • [文献書誌] Y.Kiso 他2名: "Cytochemical localization of the inositol 1,4,5-trisphosphates receptor in the rat ovartaw follicles" Electron Microscopy 1998. 4. 125-126 (1998)

  • [文献書誌] J.Yamate 他9名: "Immunohistochemical analysis on reactive cells and transforming grounth factor-β localization in the rat renal intestinal tibrosis following chniic urilateral ureteral obstruction." Toxicol.Pathol.26. 793-801 (1998)

  • [文献書誌] J.H.Tan 他4名: "Immunocytochemical differences in abenohypophyseal cells among adult Mongolian pong mares,stalliond,and celdings." Am.J.Vet.Res.59. 262-266 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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