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1998 年度 実績報告書

HTLV-I感染によるテロメレース活性化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10877052
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

中村 正孝  東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 教授 (30180392)

研究分担者 大谷 清  東京医科歯科大学, 疾患遺伝子実験センター, 講師 (30201974)
キーワードHTLV-I / Tax / T細胞 / 白血病 / テロメレース / プロモーター
研究概要

HTLV-IによるT細胞腫瘍化の中で、ウイルスの転写活性化因子Taxによる転写因子活性化と細胞増殖シグナル遺伝子の関連はよく調べられているが、テロメレース遺伝子との関連は明らでない。そこで、Taxとテロメレースの関連を解明しHTLV-IによるT細胞の腫瘍化機構の解明を目指した。
HTLV-IはCD4陽性T細胞に感染する。そこで、末梢正常T細胞とHTLV-Iが感染した不死化T細胞株でテロメレース活性を測定した。末梢正常T細胞はマイトージェンで活性化してもテロメレース活性は認められなかった。一方、不死化T細胞株ではテロメレースが活性化されていた。次いでHTLV-I感染,T細胞株と非感染T細胞株でテロメレース活性を比較した。その結果、調べたすべての細胞株で、HTLV-I感染、非感染にかかわらずテロメレース活性が認められたが、HTLV-I感染細胞株の中でウイルス発現細胞株(MT-2,TL-Su)のテロメレース活性は、HTLV-I非感染細胞株(Jurkat,MOLT4,Kit 225)に比べ有意に上昇していた。これらの結果は、HTLV-I感染によりテロメ レースが変動することを示唆しており、Taxかその役割を果たしている可能性がある。この可能性を検証するために、テロメレース遺伝子のプロモーター領域を導入したレポータープラスミドを現在作成中で、それを用いてTaxのテロメレース遺伝子プロモーターに与える影響を解析する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ohtani,K.: "Molecular mechanisms of promoter regulation of the gp34 gene that is trans-activated by an oncoprotein Tax of human T-cell leukemia virus type I." J.Biol.Chem.273. 14119-14129 (1998)

  • [文献書誌] Ohtani,K.: "Regulation of cell growth-dependent expression of mammalian CDC6 gene by cell cycle transcription factor E2F." Oncogene. 17. 1777-1785 (1998)

  • [文献書誌] Nagata,K.: "Selective expression of a novel G protein-coupled receptor by human T helper 2 cells." J.Immunol.162. 1278-1286 (1999)

  • [文献書誌] Iwanaga,Y.: "Human T-cell leukemia virus type I Tax protein has multiple distinct transforming activities in T-cells." J.Virol.73. 1271-1277 (1999)

  • [文献書誌] Ohtani,K.: "Cell growth-regulated expression of mammalian MCM5 and MCM6 genes mediated by the transcription factor E2F." Oncogene. (in press).

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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