研究課題/領域番号 |
10877071
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
山根 洋右 島根医科大学, 医学部, 教授 (60032182)
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研究分担者 |
塩飽 邦憲 島根医科大学, 医学部, 助教授 (10108384)
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キーワード | コミュニティ基盤教育 / 学生主体 / 問題解決能力 / 家庭健康管理 / デュエットプラクティス / 健康・医療・福祉の一体化 / ライフステージヘルスモニタリング / コミュニティケアマネージメント |
研究概要 |
公衆衛生のパラダイムチェンジが起きている現在、医学教育における公衆衛生学教育方略と技術の刷新は焦眉の課題となっている。本研究において、以下の様な結果を得た。 1.21世紀の公衆衛生学教育では、従来の大学や保健所を基盤とした教育ではなく、地域コミュニティ(大学キャンパス周辺の市町村)を基盤とした教育方略(Community-based Education)が多種多様な社会資源を有効に教育資源として活用でき、将来、医療対象となる住民、家庭、地域社会を重層的に理解する上で極めて有効、且つ実際的である。 2.コミュニティ基盤の教育において、住民のニーズ、意識、行動、生活様式など将来医師となった場合に必要な要素を学ぶことができ、知識、技術、倫理、態度、感性などを総合的に身につけることができる。そのためには大学が健康分化コミュニティーづくりや高齢者健康福祉計画など市町村を支援し受け入れ環境を確率することが不可欠である。 3.コミュニティ基盤教育の導入には、学生が家庭訪問を行い継続的に家庭健康管理(Family Health Practice)を行い、必要に応じてかかりつけ医、ヘルパー、保健婦などの指導協力を得ながら医療・健康・福祉行政や関連諸機関にアプローチする方法が、疾病と健康の自然史を理解し、家庭、学校、職場、地域を重層的に把握し地域医療におけるチーム医療の重要性やコミュニティケアマネージメントによる保健・医療・福祉の一体的の理解などの点で有効である。将来、看護学科学生とペアを組み、デュエットプラクティス(Duet Practice)として発展させたいと考えている。 4.コミュニティに生じている健康医療福祉関連問題を自主研究活動のテーマとして、学生が主体的に調査分析し、対策を樹立し、市町村へフィードバックする学習課題により、学生主体の問題解決能力を研修させることができる。
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