研究課題/領域番号 |
10877102
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
濱田 信之 久留米大学, 医学部, 助教授 (00148793)
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研究分担者 |
辻 克郎 久留米大学, 医学部, 助手 (10299472)
升永 憲治 久留米大学, 医学部, 助手 (70299494)
豊田 哲也 久留米大学, 医学部, 教授 (00197972)
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キーワード | インフルエンザウイルス / T7プロモーター / T7ターミネーター / D型肝炎ウイルスリボザイム / cDNA |
研究概要 |
中枢神経細胞は分化した細胞であるので、遺伝子の導入が困難であった。それを克服するために、アデノウイルス、ヘルペスウイルスといったDNAウイルス、あるいはHIVをベクターとして開発する研究が進められている。RNAウイルスは分化した細胞でも効率よく増殖するので、その特性を利用したベクターを開発すれば、発現効率の良いベクターを構築できる。そこで、我々は、中枢神経に感染性を持つRNAウイルスとしてA型インフルエンザウイルスWSN株をクローン化cDNAから作製するプロジェクトを実施した。まず、鋳型cDNA発現用ベクターとして、マルチクローニングサイトとD型肝炎ウイルスリボザイムの下流にT7ターミネーターを結合したベクター(pRbzT7ter)を作製した。そして、A型インフルエンザウイルスPR8株の8つのゲノム分節とWSN株のHA.NAゲノム分節のcDNAをプラスRNAを発現する向きにT7プロモーターの下流に接続した発現ベクターを作製した。また、ウイルスリボ蛋白(RNP)発現用のプラスミドとして、RNAポリメラーゼの3つのサブユニットとNPのオープンリーディングフレームをそれぞれT7プロモーターの下流に接続したベクター(pT7pol、pT7NP)を作製した。RNP発現用のプラスミドはCOS細胞に導入し、T7RNAポリメラーゼを発現するワクチニアウイルスベクターを重感染させるとインフルエンザウイルスRNAポリメーラーゼ活性を確認できた。
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