全身性エリテマトーデス患者の血小板よりアフィニティークロマトグラフィーを用いて抗血小板自己抗体を精製し、それらの分子生物学的特性を検討した。その結果、血小板膜糖蛋白GPII_b/III_aにおいて特発生血小板減少性紫斑病でみられる抗体と同じ局在を有することがわかった。以上の研究成果は第60回日本血液学会総会において発表を行った。 また、0.8%メチルセルロース、40uM2-ME、IMDMを用いて半固形培地を作製し、臍帯血幹細胞を各種濃度のTPO存在下に培養した。こうして確立したTPO依存性巨核球培養系において、形成コロニーの計測、proplatelet process形成の定量を行い、巨核球造血の定量的評価を試みた。 今後は、すでに分離精製してあるSLE患者およびITP患者の抗血小板自己抗体を用いて、これらをTPO依存性巨核球培養系に添加することにより抗血小板自己抗体の巨核球造血に与える影響を数量的および形態的に検討していく予定である。
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