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1999 年度 実績報告書

バゾプレシン感受性水チャンネル(アクアポリン2)の機能発現に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10877170
研究機関名古屋大学

研究代表者

大磯 ユタカ  名古屋大学, 医学部, 助教授 (40203707)

研究分担者 野村 誠二  名古屋大学, 医学部, 助手 (20242860)
水谷 栄彦  名古屋大学, 医学部, 教授 (00159162)
キーワードアクアポリン2 / leucine aminopeptidase / バゾプレシン / 集合尿細管 / オキシトシン
研究概要

生体の水バランスを調節する重要なホルモンであるバゾプレシンは、下垂体後葉から分泌され最終的に腎集合管細胞のバゾプレシンV2受容体に結合し、cAMP・PK-A系を活性化させる。これにより細胞質内に靜置されていた水チャンネル(アクアポリン2:AQP2)が尿細管側細胞膜に移動し細胞膜に挿入される結果、水の再吸収が亢進し抗利尿作用が発生する。AQP2の機能解析を進める上で重要な点の一つがAQP2の遺伝子発現調節メカニズムを明らかにすることであるため、今年度は初めにバゾプレシンの構造類似体であるオキシトシンのAQP2遺伝子発現調節に与える影響について検討した。その結果、オキシトシン(20μg)の皮下投与6時間後にAQP2mRNA発現は約2.4倍に増加した。この作用は昨年度のわれわれの検討で明らかとしたバゾプレシン10μg皮下投与時に見られたAQP2mRNA発現量の増加とほぼ同一レベルであった。従って、オキシトシンの上昇する特定の生体環境下(妊娠、分娩時など)において、バゾプレシンのみならずオキシトシンがAQP2発現調節、ひいては水代謝調節に何らかの影響を与えていることが示唆された。一方、既にわれわれが確立したバゾプレシン過剰発現トランスジェニックラットにおいて、AQP2の遺伝子発現を検討し、さらにAQP2の細胞内移動と細胞膜への融合・解離作用上で機能している可能性のあるleucine aminopeptidase(LAP)の発現を検討している。抗ヒト胎盤性LAP抗体を用いバゾプレシン過剰発現トランスジェニックラットの腎集合尿細管細胞の組織染色を行い、バゾプレシン慢性過剰時のLAPの発現状態についての解析を現在進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Terashima et al.: "Age-associated decrease in response of rat aquaporin-2 gene expression to dehydration."Life Sciences. 62. 873-882 (1998)

  • [文献書誌] Y.Terashima et al.: "Influence of acute elevation of plasma AVP level on rat vasopressin V2 receptor and aquaporin-2 mRNA expression."J Mol Endocrinol. 20. 281-285 (1998)

  • [文献書誌] Y.Terashima et al.: "Administration of oxytocin affects vasopressin V2 receptor and aquaporin-2 gene expression in the rat."Life Sciences. 64. 1447-1453 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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