研究課題/領域番号 |
10877203
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
三崎 拓郎 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (40092811)
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研究分担者 |
川上 恭右 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (80303220)
湖東 慶樹 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80272904)
渡邊 剛 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (60242492)
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キーワード | 心室細動 / 心房細動 / 心臓術後不整脈 / 一時的電極 / 体外自動除細動器 |
研究概要 |
開心術後頻脈性不整脈に対しての電気的除細動をスムーズに行う目的として、手術時心臓表面に一時的に留置した除細動電極を介しての臨床応用可能な低出力除細動を動物実験で確かめた。電極として良好な除細動閾値を有することのほか、フレキシブルで留置しやすく、抜去しやすいことが必須条件となった。このためフレキシブルなチューブに通電性のある塗料を塗った電極、尖端の金属部分を螺旋状とした電極を開発した。動物実験では心房留置例で心房細動の除細動効果が確認された。また本電極はペーシング電極としても応用可能であることが示された。冠動脈バイパス術後3〜4日目に心房細動が高率に生ずることが知られており本電極を左右心房壁に一時的に留置することは臨床的意義が大きいと思われる。さらに今後、臨床例で心表面に対する接着面積の広い本電極と心臓手術用の従来の一時的ペーシングワイヤーと除細動効果につき比較する予定である。今回は植え込み型除細動器のテスターを応用して体外除細動を行ったが、心臓術後重症例では心室頻拍、心室細動は致死的でありICUにおける体外自動除細動器の導入が救命率を高めるものとして市販の専用器の開発が期待される。ただし、使用上の注意として心房細動では低出力とはいえ意識下での自動除細動器は避けるべきと思われる。
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