研究概要 |
Bis-diamine誘導rat fetusの側頭葉のmicrogliaの免疫染色 【目的】Bis-diamine誘導rat fetusおよび正常rat fetusで形態学的に差異がなかったことから、中枢神経系で免疫をつかさどるmicrogliaについて、その側頭葉を用いて免疫染色を行なった。Bis-diamine誘導rat fetusの側頭葉のmicrogliaの免疫染色を行なった。 【方法】Bis-diamine誘導rat fetus(21 days)のbrainのmicrogliaが正常rat fetus(21 days)のそれと比較して免疫組織学的に差異があるのかどうかを検討するために、virgin Winster rat 4疋を用いて、精子挿入後、妊娠10日目にBis-diamineを経口投与し、妊娠21日目に帝王切開にてrat fetus 12疋を取出し、断頭後に心奇形を確認し、帝王切開により取出した。rat fetusのbrainは非常に小さいので、断頭後できるだけ早く、顕微鏡下にbrainを取出し、パラホルムアルデヒドで固定し、その後スクロースで置換して、凍結後brainの切片を作成した。本来はPLP溶液にてbrainを還流するのが理想的であるが、rat fetusが小さいためWang CCらの方法をmodifyした方法を行なった。正常rat fetus10疋についても同様の処置を行なった。OX-42、OX-42、OX-6、OX-18等を用いてmicrogliaの免疫染色等を行ないrat fetusの側頭葉のmicrogliaの形態学的・免疫学的変化を両群で比較検討した。 【結果】OX42(microgliaにspecific)の免疫染色ではBis-diamine誘導rat fetusおよび正常群の側頭葉のmicrogliaはramified cytoplastic prolongationとなり形態学的変化は認めなかった。OX41(granulocyte,monocyte,macrophageにspecific)の免疫染色でもBis-diamine誘導rat fetusおよび正常群の側頭葉のOX42でmicrogliaと考えられる部位は免疫染色でpositiveであった。OX6(MHC ClassII)による免疫染色においてもBis-diamine誘導rat fetusおよび正常群で同部位はpositiveに染色され形態学的変化は認めなかった。OX18(MHC ClassII)ではBis-diamine誘導rat fetusで正常群に比べ免疫染色されるmicrogliaの数が少なかった。なお、これらはGFAP染色にてglia系細胞であることを確認している。
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