研究課題/領域番号 |
10877228
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
朝長 匡 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (00264242)
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研究分担者 |
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
進藤 裕幸 長崎大学, 医学部, 教授 (30107677)
榎本 寛 長崎大学, 医学部, 助手 (90284679)
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キーワード | 骨肉腫 / 遺伝子治療 / リポゾーム |
研究概要 |
自殺遺伝子(HSV-Tk)のオステオボンチンプロモータへの組み込みと核融合型リポゾームベクターへの組み込み 共同実験者が既にその効果を確認済みの自殺遺伝子であるチミジンキナーゼ(TkcDNA)をマウス由来の約1kbから成るオステオボンチンプロモーターに組み込んだ。これを骨芽細胞株であるROS、MC3T3-E1細胞にリン酸カルシウム法で遺伝子導入し、アポトーシスが誘導されるのをTUNNEL染色、電子顕微鏡を作った形態解析より確認した。ネガティブコントロールとしては他の組織由来の細胞株を用いた。しかし、いかんせん通常の方法での遺伝子導入効率は低く、ex vivo、in vivoの条件下での治療効果は期待できないため、高効率導入法を模索してきた。その結果、阪大金田助教授より供与していただいた膜融合型リポゾーム法が最も優れた方法であることを見出した。in vitroの条件下でTkの代わりにβ-GALを組み込んだベクターを用い、種々の条件設定で最大75%にまで遺伝子導入効率を高めることができた。 今後の計画 現在マウス皮下に播種した上記細胞株に対し膜リポゾームで作製したベクターを腫瘍内、腫瘍近傍の皮下および遠隔部の皮下に注入し、腫瘍内への導入効率、腫瘍退縮率および全身状態に及ぼす影響等、総合的に評価する予定である。また、骨細胞の、分化を誘導するとされるBMPをTkの代わりに発現させて、腫瘍形成能に及ぼす効果を検討する。
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