研究課題/領域番号 |
10877322
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
橋本 賢二 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60094166)
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研究分担者 |
山田 一郎 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (10303570)
村井 睦彦 浜松医科大学, 医学部, 助手 (00303553)
山口 万枝 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (40200612)
上田 吉生 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10232761)
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キーワード | VX2癌 / マイクロセレクトロンチューブ / 半導体レーザー / ATX-S10Na(II) / エキシマダイレーザー |
研究概要 |
日本白色家兎の右足背部にVX2癌を移植、腫瘍が3×3×2cmの時点でATX-S10Na(II)を18mg/kg静注後4時間目で腫瘍にマイクロセレクトロンチューブを刺入し、半導体レーザー照射条件:波長670nm、ファイバー先端出力160mW、総エネルギー量100J/cm、回転速度17.5R.P.M.、移動速度40.8mm/minで照射した。照射直後から腫瘍に著明な浮腫を認めた。照射14日後に腫瘍を摘出、病理組織学的に観察したところHPDとエキシマダイレーザーでの組織内回転移動照射式光化学療法と比較して十分な抗腫瘍効果は認められなかった。この原因を確認するためには、レーザー照射時のATX-S10Na(II)の腫瘍内濃度の測定、半導体レーザー(連続波)の組織内透過性の測定が必要であると考え次の実験を行った。「レーザー照射時のATX-SlONa(II)の腫瘍内濃度の測定。」ATX-S10Na(II)を18mg/kg静注後4時間目で腫瘍を摘出し、ATX-810Na(II)のVX2癌組織内濃度を蛍光分光分析法により測定した。この結果、レーザー照射時の組織内濃度は約8.5μg/gであり、これは十分な抗腫瘍効果が得られる組織内濃度であることが確認された。「連続波とパルス波の組織内透過性の測定。」腫瘍内にマイクロセレクトロンチューブを刺入し、レーザー強度測定機器の測定プローブ先端をチューブからlcmの位置に垂直に刺入、固定した。半導体レーザー(連続波)及びエキシマダイレーザー(パルス波)のレーザー照射条件は、ファイバー先端出力で半導体レーザー160mW、エキシマダイレーザー160mWとし、照射ファイバーを挿入、レーザー強度測定機器の測定プローブから1cmの位置でレーザー照射した。結果は、エキシマダイレーザーは、半導体レーザーより組織内透過性に優れていた。
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