研究課題/領域番号 |
10877376
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
工藤 一郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (30134612)
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研究分担者 |
安藤 正典 国立衛生試験所, 環境衛生化学部, 部長 (60168044)
厚味 厳一 昭和大学, 薬学部, 助手 (70276608)
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キーワード | ヒ素 / アルセノコリン / ホスファチジルアルセノコリン / ホスホリパーゼD / ホスファチジル基転移反応 |
研究概要 |
本年度は、放線菌由来ホスホリパーゼD(PLD)を用いた、試験管内でのホスファチジルアルセノコリン(PAsC)産生糸について、その反応条件ならびに反応生成物のPAsCとの異同を検討した。 1:放線菌由来PLD存在下、ホスファチジルエタノールアミン(PE)とアルセノコリンを酢酸緩衝液(pH5.5)にイソプロピルエーテルを加えた二層系の反応液中で反応させた。反応産物をTLCにより分画した結果、原材料のPEや加水分解産物のホスファチジン酸とは異なる新規のスポット(RF04)が検出された。一方、アルセノコリンの替わりにコリンを存在させ、同様の実験を行った結果、標品のホスファチジルコリン(PC)と同じ位置にスポットが現れた。これらのことより、RF04はホスファチジル基転移反応産物と予想された。 2:RF04を抽出し、ヒ素含有の有無をICP発光分析法により解析を行ったところ、分析に用いたRF04の約2分の1モル等量のヒ素が検出され、ヒ素の含有が確認された。 3:2位のアラキドン酸が放射標識されたPEを基質として、アルセノコリン存在下で反応を行った結果、RF04に放射活性が検出された。その量はコリン存在下で産生されるPCとほぼ同じで、反応に用いたPEの約50%であった。 これらの結果より、RF04がPAsCである可能性が強く示唆された。
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