1.診療マニュアルの追加検索・選別・購入 今年度になって新たに国内で市販された診療マニュアルや関連文献を、冊子体目録、CD-ROM体目録、書籍検索データベース(インターネット)等を利用して幅広く検索し、リストを作製した。また、国際的に(日本を含む)広く利用されている英文の診療マニュアルについても同様に検索しリストを作製した。検索した中から、研究対象として、12冊の診療マニュアル等を新たに選出し購入した。選出に当たっては、特に多くの臨床現場で利用される可能性の高い、プライマリ・ケアや卒業直後の臨床研修に関するものを中心にした。 2.質的研究手法の検討と啓蒙活動 研究手法の妥当性を高めるために必要な、社会科学的手法である質的研究手法に関する資料として、単行本「Qualitative Research in Health Care」が有用であると考え、その全文の翻訳作業を行い、週間医学界新聞紙上で同翻訳の連載を継続した。また、新版についても翻訳作業を行った。医学書院から近日刊行予定である。 3.質的評価検討手順の再構築 上記の翻訳作業で得た知識を基に、合意形成型研究として質的評価の検討手順を再構築した。 4.サンプルマニュアルの類型の再検討 上記の検討手順の再構築に基づき、調査対象のマニュアルの選定基準を再検討した上で、類型化を再検討した。12種類の類型を作成し、2名の研究協力者との合意形成作業をおこなった。 5.KJ法とグループ討論の資料分析 KJ法とグループ討論で得られた資料を分析すると共に、2名の研究協力者による(盲検の設定での)再検討を行った。 6.研究協力者ネットワークの構築と合意形成作業 14名の研究協力者とのインターネットによるネットワークを立ち上げ、上記の諸データを元にした合意形成作業を開始した。
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