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1998 年度 実績報告書

ヒト血漿リポ蛋白ならびに赤血球の氷温保存法の臨床的応用

研究課題

研究課題/領域番号 10877394
研究機関鳥取大学

研究代表者

猪川 嗣朗  鳥取大学, 医学部, 教授 (70032183)

研究分担者 西川 健一  鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (90144675)
大野 耕策  鳥取大学, 医学部, 教授 (70112109)
井上 貴央  鳥取大学, 医学部, 教授 (20116312)
下村 登規夫  鳥取大学, 医学部, 助教授 (00216136)
キーワードヒト血漿 / ヒト血清 / ヒトリポ蛋白 / 氷結点 / 氷温保存
研究概要

[ヒト血漿成分ならびに赤血球の氷温保存の基礎的検討] 健常ならびに高脂血症を示す男性(25〜35歳)ボランティアより同意を得て400ml採血し、血漿と赤血球分離を行い滅菌した小試験管に分注日から、6月まで冷室(4℃)、凍結(-80℃)、氷温(-0.2℃)保存し、経時的に血漿成分を分析した。
[血漿の氷温保存] これまで血漿、血清に関する評価に耐え得る氷温保存データがなく、氷結点の測定が必要であった。二宮産業製NH-60ペルチェ式氷温庫を使用。佐藤計量器製作所の電子式温度記録計(SKR-100PC)にセンサー測温抵抗体(Ptloo)を使用し基礎的検討を行った。健常成人氷結点血漿:-0.4〜-0.5℃血清:-0.3〜-0.4℃
[赤血球の氷温保存効果] 氷温保存は赤血球の長期保存において既報に近い良好な結果を示すことが確認され有効なことが確認された。
[成績結果]
1)健常成人の血漿ならびに血清の氷結点は-0.3〜-0.5℃であった。2)血液生化学検査(28項目)では冷凍、氷温、冷蔵の各保存方法において30日目までは大きな差は認めなかった。3ヶ月以後は電解質検査には差を認めなかったが、酵素検査では冷凍・氷温・冷蔵の順で検査値が減少する傾向が認められた。3)血清脂質のうちHDL-C、LDL-Cに関しては、冷凍保存と氷温保存で同様な変化を示したが、6ヶ月では氷温保存で低下傾向が認められた。LDL-Cにおいて冷蔵保存による変化が特に強かった。4)細菌に対する氷温保存効果は6月まで菌の増殖はみられず、氷温保存はリポ蛋白の長期保存性に優れている可能性がある。5)凍結保存における融解の繰返しLDL-C値が大きく低下した。6)赤血球の氷温保存効果について既報に近い良好な結果を確認した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 猪川嗣朗・西川健一他: "ヒト血清成分の氷温保存効果" 平成10年度 氷温学会大会プログラム. 2 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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