研究課題/領域番号 |
10877408
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
横山 寛子 東海大学, 健康科学部, 助教授 (30143150)
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研究分担者 |
和田 恵子 東海大学, 健康科学部, 助手 (10287104)
守田 美奈子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教授 (50288065)
溝口 満子 東海大学, 健康科学部, 助教授 (00287103)
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キーワード | 遺伝看護 / 遺伝医療 / 遺伝相談 / 看護基礎教育 / 看護専門職 / 遺伝カウンセリング |
研究概要 |
1.研究目的:臨床看護職の遺伝医療に関する実態把握を目的とした。調査内容は、1)日常業務における遺伝に関連した事象の経験状況 2)遺伝に関する看護職の自己認識と対応能力 3)遺伝に関する専門看護職(Genetic Clinical Nurse Specialist以下GCNSとする)認定の必要性 4)GCNSの遺伝医療における役割認識などである。 2.研究計画実施内容:平成11年8月1日〜9月末日まで、全国主要病院480施設(1施設5部)に「遺伝と看護に関するアンケート」を2400部送付し、有効回答の1123名に関して統計処理を行った。 3.研究成果:臨床の看護職に関する全国規模の調査はこれまでほとんど実施されておらず、遺伝医療が急速に進歩する中での、看護職の遺伝医療とのかかわりの実態把握としては、意義ある調査であったと考える。以下結果の概略を示す。1)日常の看護場面において、遺伝性疾患および遺伝に関連する事象に遭遇している頻度は高かった。2)看護職の遺伝に関する知識の必要性の認識は高かった。3)遺伝に関する卒後研修の受講は少なかった。4)GCNSの必要性を感じている看護職は多く、その資格取得を目指したいとする者もいた。5)GCNSの役割は「日常生活への指導および支援」をあげる者が多かった。 4.考察:急速な遺伝医療の進歩により、患者が抱える問題はさらに広がり増しており、患者に寄り添いながら疾病の回復、健康の保持・増進をはかることを命題とする看護職においても、遺伝医療を見据えた基礎および卒後教育の改善が必要となってきているとともに、専門知識を有したGCNSの制度化を今後勧めてく必要性があることを再認識した。
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