研究概要 |
本研究の目的は,知的障害者における生活リズム(仕事等に関連した活動リズム,食事・睡眠リズム等)とQOL(自覚的幸福感,POMS:気分の状態,自覚的睡眠状態等),及び心臓自律神経活動の夜間ウルトラディアンリズムとの関連を検討し,さらに運動がこれらに及ぼす効果を検討することである. 本年度は,まず中高年の健常者において,身体活動状況(運動習慣,身体活動量),自覚的幸福感・自覚的睡眠状態,及び夜間心拍数の変動を調査し,これらの相互関連,さらに運動トレーニングがこれらに及ぼす影響について検討を進めている.現在までに得られている結果は,中高年者において習慣的な運動頻度が高いほど自覚的睡眠状態が良好であること,及び自覚的幸福感が低い傾向にある人ほど運動トレーニングにより自覚的幸福感が高くなるということである.夜間心拍数の変動については,解析中である.若年者については,運動関連施設の従業員を対象に,身体活動状況とQOL,及び夜間心拍数の変動の関連について調査を開始している. 知的障害者については,知的障害者就労施設において,運動教室への参加と夜間心拍数変動や家族から見た睡眠状態や一般的状態の印象などの関連について検討する準備をしている段階である.
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