研究概要 |
本研究は,アカデミック・スタイル(教授スタイルや学習スタイル)に関する異文化間の比較を,日本とオーストラリアの大学機関で収集されたデータをもとに分析する実証研究として計画されたものである。当初は,二カ国間で同時にデータ収集を行う予定であったが,今年度は,日本側で一定期間,被験者として情報提供をしてくれるオーストラリア人留学生(主に大学間協定の交換留学生)のアレンジに時間がかかったために,計画の遂行がやや遅れている。一方海外に留学する日本人留学生のアカデミック・スタイルのデータとしてオーストラリアのメルボルンにある,モナシュ大学日本研究科に在籍する2人の日本人大学院生の協力を得て,一セメスターの期間中,ある科目に関して,クラス内とクラス外でどのような活動を行っているかについて,毎週インタビューを行った。また,その比較のために,オーストラリア人の大学院生にも,同じ期間中,同じ内容のインタビューを行った。このモナシュ大学でのデータは,日本研究科の研究協力者によって収集され,来年度は引き続きそのデータ分析を行う予定である。また,日本側の研究計画としては,オーストラリアと同じようなデザインで,日本でのデータ収集を続け,あわせて分析も行う予定である。その後,日豪の分析結果を比較検討し,その結果を,アカデミック・スタイルの適応,習得の面からまとめる計画で進めている。
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