研究課題/領域番号 |
10878042
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷口 正信 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (00116625)
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研究分担者 |
熊谷 悦生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20273617)
安芸 重雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90132696)
後藤 昌司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00273615)
稲垣 宣生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10000184)
白旗 慎吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10037294)
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キーワード | セミパラメトリック手法 / 高次漸近理論 / スペクトル定度関数 / 大偏差原理 / ノンパラメトリック / 判別解析 / 最尤推定量 / ダービン ワトソン統計量 |
研究概要 |
まず、統計的漸近理論およびセミパラメトリック手法の知識を整理した(谷口、稲垣、白旗、安芸、熊谷)。この事にもとづいてノンパラメトリックな確率密度関数およびスペクトル密度関数の推定量の漸近挙動を調べ、構成時の高次ウィンドウの選び方を調べた(谷口、稲垣、白旗、安芸)。次にこれらのノンパラメトリック推定量の汎関数の漸近挙動を調べた。時系列解析の文脈では、これらの汎関数は多変量時系列の判別解析にも用いられ、判別関数の提案とその漸近理論、また理論的結果の地震波への応用にもちいた(谷口)。一方セミパラメトリックな推定論としてはノンパラメトリックなスペクトル密度関数の推定量とスペクトルの有限母数模型の距離を測る基準を提案し、これを最小にする推定量を提案しこの漸近理論を展開した(谷口)。この推定量は距離を適当に選ぶと最尤推定量と同等のよさをもち、また最尤推定量にないメリットをもつことが判明した。またもう一つの漸近理論として、大偏差原理に基づくものがあるが、この方向ではスペクトルパラメターに関する検定統計量の漸近検出力の評価に一種の高次のアシンプトテクスを導入し、大偏差原理に基づく高次漸近理論を展開した。この結果は通常の高次漸近理論の結果と異なっており、今後さらなる発展が期待される。また長期記憶確率過程を誤差項をもつ回帰モデルに対してダービン、ワトソン型の統計量の漸近挙動も明らかにすることができた。
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