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1998 年度 実績報告書

知覚・行動による実世界とのインタラクションに基づく言語の理解・獲得と行動生成

研究課題

研究課題/領域番号 10878056
研究機関早稲田大学

研究代表者

小林 哲則  早稲田大学, 理工学部, 教授 (30162001)

キーワード知能ロボット / 言語獲得
研究概要

本研究では、知覚機能を有するロボットを思考の主体とし、それを我々の生活環境におくことによって、実世界とのインタラクションが可能な状況を設定し、その中でロボットが知覚・行動を介して思考する枠組みを構築することを試みるものである。本年度は、特に研究の遂行に必要となる要素技術について検討を行なった。成果の概要は以下の通りである。
1) 自律ロポットの作成: これまでに開発した人間型頭部、コントローラ、別予算で購入したモービルベースに加え、本年度、新たに指示動作のための腕部を開発し、さらにそれらを統合することで、ロボットのハードウェアを完成させた。
2) ロボットのAPI決定: ロボットの動作に関するプリミティブ(基本動作)を決定し、この制御インタフェースを決定した。
3) 外部世界の知覚アルゴリズムの作成: 外部世界にある人間の位置推定、顔の認識、ジェスチャの認識、姿勢推定などに関するプログラムを完成させた。
4) 未知単語認識アルゴリズムの作成: 未知単語を教示するために必要となる未知語の検出アルゴリズムと未知語の音素列認識アルゴリズムを作成した。
5) 言語獲得アルゴリズムの開発: ロボットが言語を理解するということを、ここでは音声言語でなされる行動の指示に対し、適切な行動をとることと捉える。これは、音声認識の結果得られる単語列を、2)で決めた、ロボットの行動を表わすプリミティブの列に変換することを意味する。10年度は、行動のプリミティブに1対1に対応する言語表現を対象としてこの処理を完成させた。変換のための十分な規則が見つからない時の処理アルゴリズムとして、過去の履歴をもとに可能性の高い行動を推理し、その行動をとった上で指示者の反応を調べ、自分のとった行動が受け入れられたかどうかの判断に基づいて、推理の正しさを判定するという、行動・知覚を介した言語の獲得アルゴリズムを提案した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 松坂要佐,東條剛史,小林哲則 他: "アイコンタクト機能を持つ複数話者との対話ロボット" 第16回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 3. 1219-1220 (1998)

  • [文献書誌] 松坂要佐,東條剛史,小林哲則 他: "複数話者による対話システム" INTERACTION 99. (IA-5)(発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 中野鐡兵,山田泰貴,小林哲則 他: "自律ロボットの利用によるインターネットの実空間への拡張" INTERACTION 99. (IB-21)(発表予定). (1999)

  • [文献書誌] 松坂要佐,中野裕一郎,小林哲則 他: "画像・音声・音響情報を統合した複数話者との会話ロボット" 日本音響学会 1999年春季研究発表会講演論文集. I. 95-96 (1999)

  • [文献書誌] 北城直大,中野裕一郎,小林哲則: "2パス・マルチトレリス・スタックデコーダによる複数同内容発話の認識" 日本音響学会 1999年春季研究発表会講演論文集. I. 71-72 (1999)

  • [文献書誌] 益満健,早田啓介,小林哲則: "PHMMによるジェスチャ認識" 情報処理学会 第57回全国大会講演論文集. 2. 146-147 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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