研究課題/領域番号 |
10878057
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研究機関 | 明治鍼灸大学 |
研究代表者 |
和辻 直 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 講師 (60220969)
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研究分担者 |
有田 清三郎 関西医科大学, 医学部, 教授 (20098601)
篠原 昭二 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (50141510)
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キーワード | 診療システム / 伝統医学 / 東洋医学 / ファジィ理論 / 舌診 |
研究概要 |
本研究の目的は診察者の主観的情報(感覚情報)を重視する伝統医学(東洋医学)の診療システムを開発し、構築することにある。これまでに我々は臨床に適合した東洋医学の診療システムを開発するために、主観的情報を処理することができるファジィ理論を応用して、診療システムの構築を行っている。本年度の研究では前年度に開発したシステムを既製のファジィシステムに搭載させ、診療システムの再構築を行った。また、臨床結果とシステムの結果を比較し、その正診率を検討したので報告する。 伝統医学の診療システムの再構築とそれを用いた診療システムの検証 1.東洋医学の診療システムの開発は、診療システムの重要な位置を占める舌診断支援システムに対して行った。昨年度に舌診断支援システムの構築を行い、本年度はそれを既製のファジィシステムに搭載させた。既製のファジィシステムヘの搭載は我々が開発したシステムと同様なファジィ規則の設定とメンバーシップ関数などを入力し、システムの再構築を行った。 2.再構築された診療システムを検証するために、学生ボランティアと患者を対象として臨床結果とシステムの結果を比較し、舌診断支援システムの出力結果と正診率を検討した。 その結果、再構築されたシステムは前年度に試作したシステムとほぼ同等な結果を得ることができた。また、臨床結果とシステムの結果は、学生ボランティア群では正診率が82%、患者群では正診率が77%であり、臨床的な診断に近い結果を得ることができた。 (日本東洋医学会に発表予定:2000.5.) 3.今年度はシステムの再構築を行ったが、個人の診察情報を経時的に入力し、診断結果を経時的に捉えることができるシステムをどの様な形で組み合わせて行くかが課題となった。
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