研究課題/領域番号 |
10878069
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長 照二 筑波大学, 物理学系, 教授 (80171958)
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研究分担者 |
前沢 秀樹 文部省高エネルギー加速器機構, 放射光源研究系, 教授 (40150015)
小波蔵 純子 筑波大学, 物理学系, 助手 (60302345)
近藤 真史 (平田 真史) 筑波大学, 物理学系, 講師 (70222247)
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キーワード | 半導体 / X線計測 / プラズマ電子温度 / 半導体X線検出器 / 半導体感度理論 / 新しい電子温度計測法 / プラズマ計測 / X線トモグラフィ |
研究概要 |
本年度は、本方式の独創的な点である、この30年来用いられてきた、半導体空乏層内のX線生成電荷(量子温度T_e'密度n,有効電荷z_<eff>に複雑に依存)を用いる定説的手法/常套手段を覆し、空乏層を「X線吸収体」として用いる新着想(従来用いられた事の無い、無電場基板領域でのT_eのみに分布形状が依存するX線生成三次元拡散電荷を用いる)の有効性検証の準備及び基礎実験を行った。 即ち、本新着想の実証のため、「多チャネル半導体検出器」を、我々の提唱した「半導体新感度理論」を用いて「X線新感度領域」(無電場基板領域)からの拡散電荷分布を用いるという、独自の手法により設計・検討し、本検出器の単色X線への基礎特性を明らかにした。 以上の検討・研究により、殊に本計測法の特長としての、単一プラズマショットで、時々刻々低温から高温まで広範な電子温度の空間構造が分かる事、新現象や新物理解釈の新展開への貢献が期待できる事等を明らかにした。 また、従来のX線計測では常套手段だった、「半導体のp-n接合部の空乏層からの信号を計測する、定説的手法」と全く異なり、むしろこの「空乏層を、外部制御可能な「X線吸収体層」として用いる」、独自のX線計測手法により本新手法が最適に且つ高効率に行えることを明らかにした。このようにして、本新手法と計測器の具体的に最適化された設置方法・使用方法を準備・確立した。 以上のように、次年度への着実な準備を行った。
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