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1999 年度 実績報告書

高温プラズマ定常保持のための閉じ込め境界層の条件と密度限界の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10878073
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

山田 弘司  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735)

研究分担者 坂本 隆一  核融合科学研究所, 助手 (10290917)
森崎 友宏  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60280591)
キーワード定常プラズマ / 密度限界 / エルゴディック層 / 中性粒子 / 核融合プラズマ / LHD
研究概要

大型ヘリカル装置(LHD)を用いた実験を中心に密度限界とスクレープオフ層と閉じ込め領域の境界における条件についてデータ集積を行った。これまでに行ってきた0次元スカラー量を用いた基本となる閉じ込め特性の解析については論文化することができた。ここでは従来の中型規模装置とは異なり、中性粒子が最外殻磁気面の外のエルゴディック層に局在することと関連して大きな温度勾配が周辺で形成され、これが0次元的にみた閉じ込め改善をもたらしていることを明らかとした。周辺磁場の構造を有限βの効果を含めて詳細に解析することも平行して進め、この件についても論文化した。ガスパフによる燃料供給は粒子源が最外殻磁気面の外となるため、容易にダイバータヘと粒子が逃げる。このため粒子供給効率が落ち、密度を維持するためには過度の中性ガスを供給する必要が生じる。壁リサイクリングを含めた排気が有効でなくなる長時間スケールでは供給と排気を両立させることがむずかしく、さらに過度のガス供給が閉じ込めを劣化させることも分かった。このように密度限界には実現不可能な運転上の密度限界とそれより低いところに性能限界がある。LHDではこの両限界ともパワーバランスに依存しており、トカマクのGreeewald限界のような本質的な限界があるかは未だ不明である。中性ガスの流れの影響としてプライベート領域および非プライベート領域へのガスパフの影響を調べた。燃料である水素では密度限界、閉じ込め特性とも明らかな差異は発見されていないが、ネオンなどの不純物ガスを用いるとプライベート領域ではより容易に放射崩壊をもたらすことが分かった。粒子の流れと関連して解析中である。また、供給効率を格段に向上させ、中性粒子を減らすためペレットによる粒子補給で定常保持する検討も開始した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T. Morisaki et al.: "Characteristics of Edge Magnetic Field Structure in LHD Helotron"Contribution to Plasma Physics. (掲載予定).

  • [文献書誌] R. Sakamoto et al.: "Fueling Pellet Injection in LHD and Its Prospect to Steady State Operation"Journal of Plasma and Fusion Research SERIES. (掲載予定).

  • [文献書誌] H. Yamada et al.: "Energy Confinement Time and Heat Transport in Initial Neutral Beam Heated Plasmas on the Large Helical Device"Physical Review Letters. 84巻6号. 1216-1219 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2017-11-14  

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