• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

G_<M2>アクチベーターによるホスホリパーゼDの活性化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10878106
研究機関神戸大学

研究代表者

中村 俊一  神戸大学, 医学部, 教授 (40155833)

研究分担者 岡田 太郎  神戸大学, 医学部, 助手 (80304088)
三輪 教子  神戸大学, 医学部, 助手 (50202354)
キーワードホスホリパーゼD / G_<M2>アクチベーター / ADP-リボシル化因子 / 細胞内情報伝達 / コリン燐脂質
研究概要

ホスホリパーゼD(PLD)は、様々な細胞刺激に連動して活性化され、ホスファチジルコリンを加水分解し、脂質メディエーターを産生する情報変換酵素である。PLDの活性化にはARFなとの低分子量型G蛋白質が関与することが報告されていたが、精製された系ではその活性化が弱いことから、別の因子の関与が示唆されてきた。我々は、ラットの腎臓の可溶性画分にPLDに対する熱に安定な活性化因子を見い出し、これを単離精製した。この因子は、電気泳動上分子量約23kの蛋白質で、in vitroに於いてARFと相乗的にPLDを活性化した。次に、この蛋白質をプロテアーゼ処理を行い、得られたペプチドのアミノ酸配列を決定したところ、ガングリオシド代謝に関与するG_<M2>アクチベーターと一致した。更に、精製されたPLDの活性化因子を用いて、G_<M2>アクチベーター活性として知られる、βヘキソミニダーゼAの活性化を測定した結果、この酵素の活性化能を有することが分かった。以上の結果は、G_<M2>アクチベーターが多機能を有する調節蛋白質であるとともに、G_<M2>アクチベーター欠損の結果引き起こされる、G_<M2>ガングリオシドーシスの病態にPLDが関与することを示唆するものである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshida,H.: "Isolation and properties of a novel phospholipase A from rat brain that hydrolyses fatty acids at sn-1 and sn-2 positions." Annals Clin.Biochem.35. 295-301 (1998)

  • [文献書誌] Akisue,T.: "Purification of a heat-stable activator protein for ADP-ribosylation factor-dependent phospholipase D." FEBS Lett.422. 108-112 (1998)

  • [文献書誌] Nakamura,S.: "Requirement of G_<M2>ganglioside activator for phospholipase D activation" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 95. 12249-12253 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi