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1999 年度 実績報告書

単分子解析による遺伝子転写過程のイメージング

研究課題

研究課題/領域番号 10878126
研究機関名古屋大学

研究代表者

臼倉 治郎  名古屋大学, 医学部, 助教授 (30143415)

キーワード遺伝子の転写 / 蛋白質核酸複合体 / 低角度回転蒸着法 / mRNA / RNAポリメラーゼ / 構造解析 / 電子顕微鏡 / Open complex
研究概要

本研究ではプロモーターlacUV5を含む600〜1000塩基対のDNAをテンプレートとし、大腸菌より精製したRNAポリメラーゼ(以後RNAP)を用いて転写過程の形態学的側面を明らかにしようとした。低角度回転蒸着法ではRNAP/DNA複合体の構造をを明瞭に観察できが、氷包埋法では十分なコントラストは得られなかった。現在エネルギーフィルタ顕微鏡を用いて観察している。新鮮状態に近いところでDNA/RNAP複合体を観察したいと考え更なる方法を考え中である。ここではこれまでに明らかになった低角度回転蒸着法による結果を簡潔に記す。
nonspecific複合体では多くのRNAPがDNAに付着するが、接触ではなく抱え込むように結合している。また、RNAPの結合方向がまちまちであることから、DNAとRNAPとの結合には回転方向の自由度があり、mRNA合成中にRNAPが回転しながら進行している可能性を示唆した。
Open complex複合体の形態学的な大きな特徴はRNAPを頂点としてDNAが折り曲げられることであるが、よく観察すると3'側のDNAがRNAPから出るところでさらに強いkinkが認められる。RNAPは大きなサブユニット2個と小さなサブユニット2個が重なりあった構造として見える。そしてDNAはRNAPの2βと2αとの間に形成される大きなチャンネルを明らかに貫通している。Elongation complexでは短くて細いmRNAがβとαとの間のチャンネルからテンプレートDNAとともに出てくるところが観察されたが、RNAPがプロモーターの位置を離れてしまうため、合成mRNAがRNAPの3'側の入り口か5'側の出口から出てくるのかは未だ確認できない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sato A.: "Inhibitor peptide SNP-1 binds to a soluble from of BST-1/CD157 at a 2:2 stoichiometry."Eur.J.Biochem.. 264. 439-445 (1999)

  • [文献書誌] Usukura J: "Direct imaging of phosphorylation-dependent conformational change and DNA binding of CREB by electron microscopy"Genes to Cells. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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