研究概要 |
本研究はイメージファイバー型のセンサーを用いることにより、血管内で血球数をリアルタイムに算定できる方法を開発し、血球数変動と生理的パラメータの同時リアルタイム計測を行い、それを基にして非線形解析により生体の短期血球変動に関するメカニズムの詳細を明らかにすることを目的とする。 本年度は,イメージファイバー型センサー開発のための基礎研究を行った。センサー用のイメージファイバーとしては,極細径内視鏡に使用されるイメージファイバーを使用することとした.この種類には,石英ファイバータイプとプラスチックファイバータイプがある.実際に石英ファイバータイプ(2種類)とプラスチックファイバータイプ(1種類)を比較検討した結果,1画素の大きさが4〜5μと小さいことから,冠動脈用の血管内視鏡に使用される石英ファイバータイプのイメージファイバーが適していると考えられた.このイメージファイバーは,直径0.24mmの太さ2500画素の光ファイバーを一体線引きしたものである.このイメージファイバーの一断端を光学顕微鏡に接続し、反対側断端をプレパラート上の希釈血液や生体組織に接触し観察した。その結果,イメージファイバーの先端を接触させて対象物が観察できることが確認できた.現在,CCDカメラにより画像を取り込めるようなアダプターを製作中であり、光源としては白色光源と単色光(レーザー光)による反射投光方式の検討を行っている。画像処理系としては映像取り込み用A/Dボードをパーソナルコンピュータに接続し、イメージファイバーの映像を取り込めることは確認できており、取り込んだ映像を処理するためのソフトウエアを開発中である。
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