• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

光反応性レドック分子による遺伝子のマルチラベル化と超高感度電子計測

研究課題

研究課題/領域番号 10878167
研究機関九州大学

研究代表者

前田 瑞夫  九州大学, 工学研究科, 教授 (10165657)

研究分担者 中野 幸二  九州大学, 工学研究科, 助教授 (10180324)
キーワード遺伝子センサ / DNAプローブ / フェロセン / ソラレン / 2官能性試薬 / プラスミドDNA / サイクリックボルタンメトリー
研究概要

本研究は、化学センサーによる遺伝子の簡易かつ超高感度な電子計測を目的として、プローブDNAに多数の酸化還元活性分子を結合させることを試みるというものである。酸化還元物質としてはフェロセンを用いる。一方、遺伝子との結合にはDNA特異性の高いソラレンという光反応性化合物を利用する。このソラレン化フェロセンは単純な非対称2官能性試薬であるが、過去には全く類例が無かった。ジプロピレントリアミン型のスペーサを持つ分子と、テトラメチル型の4級アンモニウム塩をスペーサとする分子を合成した。後者はより親水性が高く、より高密度のDNAラベル化を期待した。まず、ゲル電気泳動法を用いて、この2つの分子がともに紫外光照射下でDNA二重らせんに結合することを確かめた。次いで、電極上に固定化したDNAに対し、これらのソラレン誘導化フェロセン分子を反応させ、その酸化還元反応活性を調べた。まずサイクリックボルタンメトリーを用いた検討から、フェロセンラベル化量を検討したところ約25pmol/cm2と求まり、高密度のDNAラベル化が達成されていることがわかった。フェロセンに由来するレドックス電流が掃引速度の1次に比例したことから、フェロセン分子が電極固定系として反応していることが確かめられた。これらの結果から、遺伝子の超高感度計測に適したDNAの電気化学的ラベル化法として、本研究で新たに合成したフェロセン・ソラレン複合体が有望であることを示した。今後はより定量的な検討と、実際の遺伝子計測に向けた条件設定を引き続き行わなければならない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masamichi Nakayama: "Diagnostic Applications of Electrochemical DNA Biosensor"Chem.J.Chinese Univ.. 120. 133 (1999)

  • [文献書誌] 中山正道: "次世代の遺伝子診断法"化学. 54・6. 68-69 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi