研究課題
本研究の補助金の執行期間中には以下の3回のENCOUNTER with MATHEMATICSの本会議が開催された。何れも中央大学理工学部に於いて金曜日の14:30または15:00から続く土曜日の17:00頃までの一日半である。1. 第8回目‘TORIC幾何''98.6.12(金)・13(土)トーリック幾何への招待I、II、小田忠雄氏(東北大・理)・佐藤拓氏(東北大・理)トポロジーから見たトーリック多様体論I、II、枡田幹也氏(阪市大・理)、log scheme理論入門 諏訪紀幸氏(中大・理工)2. 第9回目‘実1次元力学系"98.10.23(金)・24日(土)実1次元力学系I、II、III坪井俊氏(東大・数理)、有界オイラー類と円周の同相群の共役 松元重則氏(日大・理工)、双曲結晶群の\S^1\のPL同相群への表現:初等的な構成 皆川宏之氏(北大・理)3. 第10回‘応用特異点論'99.2.5(金)・6日(土)応用特異点論概説、一階偏微分方程式への応用、微分幾何学への応用 泉屋秀一氏(北大・理)、応用特異点論の基礎I、II、石川剛郎氏(北大・理)、微分位相幾何学への応用 佐伯修氏(広島大・理)各回とも100〜150人程度の参加者を得、また、講演も専門的になりすぎずに、この集会の本来の意義を十分に達成したと考えられる。上記の本会議以外には、各回の準備、及び、将来に向けての準備会議を何回か行った。また、代表者はドイツObervolfach数学研究所で毎年開かれているトポロイジー研究集会に出席し、Wolfgang Luck,Elmar Vogtの新旧主催者と定期的に集会を開催することの意義や問題点について意見交換を行った。本年度の問題点として、開催テーマで順延になったものがあったため、主催側に幾何系の人間が多いこともあって、急遽幾何系のテーマが繰り上がり、結果として、開催したテーマの分野に偏りがでたことがあげられる。今後の課題である。