研究課題
GPSの地球科学への応用は、近年飛躍的に進展しつつある。本研究分担者は、我が国内および世界の関連研究分野の発展状況の調査を行った。平成10年11月30日から12月2日までの3日間、京都市において「GPS合同シンポジウム」を開催し、調査研究成果について討議し、平成11年度に開催を計画している「国際GPSシンポジウム〜地球科学への応用」についてその内容構成を決定した。その内容は集録「GPS合同シンポジウム」としてとりまとめ印刷して関係研究者に配布した。また、「GPS国際シンポジウム」組織委員会・実行委員会を開催して、セッション構成、コンビナーなどを決定した。研究成果としては、宇宙技術による新しい測地基準系、なかでも国土地理院が進めている「測地成果2000」の構築、同じく国土地理院で行われている1000点GPS観測網による連続観測の地球科学へのインパクト、大気中の水蒸気に焦点を置いたGPS気象学の推進、地球ダイナミックスの研究、GPS観測技術、データ解析など、極めて広範な研究動向などが取りまとめられ、今後の見通しについて共通の認識を固める事ができたことなどが挙げられる。このほか、国際的な観点からのシンポジウム構成を検討するため、アメリカ地球物理学連合否太平洋地域学会に出席して関連研究者の意見聴取、研究動向を調査し、Internationa1 Symposium on GPS-Second Circular & Ca11 For Papersを印刷した。これを主催団体である国際測地学協会(IAG)執行委員会の会議に持参説明するとともに、同国際シンポジウムが一層有意義なものとなるよう国際的な働きかけも進めた。
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