研究課題/領域番号 |
10895005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土肥 健純 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40130299)
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研究分担者 |
正宗 賢 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00280933)
鈴木 真 東京電機大学, 超電導応用研究所, 助教授 (50260500)
太田 裕治 東洋大学, 工学部, 助教授 (50203807)
伊関 洋 東京女子医科大学, 脳神経外科, 講師 (90119892)
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50178597)
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キーワード | 低侵襲 / 外科 / コンピュータ外科 / 臓器変形 / ニーズ / シーズ |
研究概要 |
本研究では、低侵襲外科治療の実現に必要な新しい医学と工学の学問体系の確立を目的とし、新しい外科学となるべき低侵襲治療について、外科治療全般における具体的なニーズ分析と、実用化のための要素技術を検討分析した。 国内外の研究開発現状についての調査研究・課題の整理:国内においては、日本コンピュータ外科学会を通して、各外科分野・工学分野の研究者を集め、外科治療のニーズ・シーズについて検討した。特に、軟部組織の変形が重要な課題として挙げられ、変形解析手法、モデル化について多く研究されている。海外においてはCARS(Computer Assisted Radiology and Surgery)およびMICCAI(Medical Image Computing and Computer Assisted Intervention)という2つの関連学会があるが、その中心となる研究施設における研究動向を調査した。また、中国における低侵襲外科治療の研究動向についても調査した。現在これらの施設で研究されている課題は医用画像処理、画像統合が主な課題であった。我が国では初期より認識されていた脳外科領域での術中脳組織変形問題がようやく注目され始めた段階であった。国内外を通じて腹部外科・脳外科・循環器系の外科分野においては術中の臓器内部の血管走行状態の把握や、臓器変形に対応した術前画像の補正が強く求められていた。外科治療ロボットの研究では実用化のための安全性の検討・工学側による医療現場ニーズのより詳細な把握が今後重要であると考えられた。 工学技術の体系化・結論:各外科手術領域におけるニーズを検討し、重点的に研究開発すべき要素技術としては術中における体内臓器情報の変形・統合・可視化が挙げられる。これは各外科領域においても必ず必要となる要素技術であると考えられる。
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