研究課題/領域番号 |
10CE2005
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研究種目 |
特別推進研究(COE)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹中 修 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (00093261)
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研究分担者 |
三上 章允 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (40027503)
林 基治 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (10027500)
西田 利貞 京都大学, 理学研究科, 教授 (40011647)
山極 壽一 京都大学, 理学研究科, 教授 (60166600)
影山 節 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20027501)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2002
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キーワード | チンパンジー / 文化的行動 / 化石霊長類 / 横断的成長発達 / 脳形態発達 / 認知機能発達 / 類人猿マイクロサテライト / 類人猿地域分化 |
研究概要 |
当該研究は4班構成により遂行されてきた。最終年度に当たり5年間の成果を概説する。社会・生態班:世界的なチンパンジー研究拠点であるタンザニア国マハレでは他地域個体との行動比較により、地域差が明らかになりいわゆる「文化」研究が進展した。またゴリラ研究からは、「類人猿比較から人間性について何が解るのか」との考察がなされた。形態・古生物班:飼育下チンパンジーを用いた横断的発達研究が成果を上げ始めている。また、非侵襲的な測定方法を用いてチンパンジーの身体・骨密度・体脂肪組成の発達研究がなされている。タイとミャンマーで発掘された、類人猿の歯、真猿類化石は霊長類進化史の見直しを迫る重要な知見である。脳・認知科学班:MRIによって研究期間中にテナガザル2頭、チンパンジー3頭の脳容積、脳の各部位の発達変化が記録された。今後ヒトとの詳細な比較解析がなされるであろう。またテナガザルはニホンザルに比べ身体発達は少し早いが、一方で行動の初出は遅れることも明らかになった。分子・遺伝班:アフリカ、アジアにおける類人猿遺伝変異の解析から彼らの起源を明らかにするための生体資料をギニア、ガボン、ウガンダ、タンザニアから収集した。旧ザイールのゴリラの体毛からミトコンドリア遺伝子の塩基配列を決定し、現在進化史を考察中である。以上の成果は平成15年3月にホミニゼーション(人類進化)研究会と共催した犬山市市民公開講演、研究成果報告会にて、総括された。
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