研究課題/領域番号 |
10F00097
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
安藤 哲 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 教授
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研究分担者 |
LE Van vang 東京農工大学, 大学院・農学研究院, 外国人特別研究員
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キーワード | 性フェロモン / 害虫防除 / 交信撹乱 / 大量誘殺 / 総合防除 / ベトナム / メコンデルタ / 構造決定 |
研究概要 |
近い将来に訪れる食糧危機の中で、メコンデルタでの生物生産は、今後さらに重要性が増すものと思われる。そのような状況下で如何に安全性の高い栽培体系を確立していくかは、ベトナムだけの問題でなく、我が国にも直接関わってくる課題である。従来の殺虫剤に依存しない害虫管理が望まれる。 蛾類昆虫は、性フェロモンを介し雌雄間の交信を行い交尾に至り、子孫を残し、種を維持している。その性フェロモンは強い誘引活性を有し、種特異性が高い。そこでまず、ポメロの果皮に潜るスガに関して研究を行った。これまでの実験で性フェロモンの同定に成功し、合成フェロモンによる雄蛾の誘引を確認した。さらに、大量誘殺ならびに交信撹乱試験を精力的に実施した結果、被害の明らかな低減を確認することができた。 一方、ローガンのハモクリガにおいては、フェロモン含量が大変少なく、GC-MS分析に成功していないが、雄蛾の触角を用いたGC-EAD分析から新規なトリエン化合物であることがわかってきた。既存のモノエン化合物の活性から二重結合位置の絞り込みを行い、数種のトリエンの合成を行いそれらの化学データを集積することができた。
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