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2011 年度 実績報告書

イネにおける高温ストレス応答に対する植物SUMO修飾機構の細胞機能研究

研究課題

研究課題/領域番号 10F00113
研究機関新潟大学

研究代表者

伊藤 紀美子  新潟大学, 自然科学系, 准教授

研究分担者 ATTIA K.A.  新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
キーワードSUMO / SUMOylation / rice / thermostress
研究概要

SUMO(Small Ubiquitin like Modifier)はユビキチン様の小さなタンパク質であり、SUMOが標的タンパク質に結合することをSUMO化と呼ぶ。イネにおいてSUMO化に関わる遺伝子の単離を行い、高温ストレス環境下におけるSUMO基質タンパク質同定と細胞内局在性の解析を行った。
(1)高温環境下におけるSUMOの標的タンパク質の同定
昨年度の結果を踏まえ、RFP:SUMO/GFP:SCElaを共発現するイネをあらためて作成し、タンパク質を抽出し、免疫共沈降法によりRFP抗体とともに沈降したタンパク質をLC-MS/MSを用いてショットガン解析を行った。このうち高温ストレス下において特異的に共沈したタンパク質177種を同定しこのうち167種がSUMO結合部位を持っていた。同様に共沈タンパク質をIn gel digestion法により解析し、高温条件下でユニークにバンドについて、タンパク質同定を行った。
(2)細胞内局在性の解析
SUMOはSCEla発現下で細胞核内にドメイン構造を形成する。すなわち、活性化され、核に輸送された後に機能する何らかの基質と結合していると考えられる。RFP:SUMOおよびSCEla:GFPをタマネギ表皮細胞に導入し、細胞内局在性を調べるとともに、スプライシング因子やSUMO結合配列を持つ転写因子を導入する事で、ドメインの機能を調査した。その結果、どちらの因子とも細胞核ドメインを形成した。そこで、SUMO結合配列のKをRに置換する変異を導入したところ、スプライシング因子については、変異導入後にドメイン形成能の低下が観察された。また、転写因子については、3箇所に変異を入れたが、変化は観察されなかった。さらに、これらのドメイン構造は、SUMOC末側に存在するGGモチーフの変異導入によって作成した、非成熟型SUMOの共発現では形成されなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

多くは当初の計画以上に進展している。一方、SCE1/SUMOの発現を変化させた形質転換植物を得ることは困難であった。

今後の研究の推進方策

SCE1/SUMOの発現を変化させた形質転換体を得たが、植物体再生後に枯死することから、一定数を解析することが困難であった。そこで、昨年度半ばよりカルスを用いた研究に特化し、プロテオーム解析を中心に進めた。
今後は得られた成果を学会発表および論文としてまとめて発表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Study of Cellular Localization of OsSUMOs in Onion Cells2011

    • 著者名/発表者名
      Kotb Attia, Tomoyo Saitoh, Yuta Igarashi, Aya Kitajima, Toshiaki Mitsui, Kimiko Itoh
    • 学会等名
      International Botanical Congress 2011
    • 発表場所
      Australia, Melborne
    • 年月日
      20110700

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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