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2011 年度 実績報告書

RANK/RANKL シグナルの新規機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10F00131
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

高柳 広  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授

研究分担者 GUERRNI M.M.  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 外国人特別研究員
キーワードRANKL / T細胞 / 自己免疫疾患 / 炎症性疾患
研究概要

RANK/RANKLシグナルは、骨代謝のみならず免疫応答にも重要な役割を果たしている。本研究は、RANK遺伝子に変異を持つ患者がB細胞やT細胞の機能に異常があることを発見した知見を基に、RANK/RANKLシグナルのリンパ球における新たな機能を明らかにすることを目的とする。昨年度までに、組織特異的なRANKL欠損マウスを用いて、T細胞に発現するRANKLはT細胞分化には必須ではないことを明らかにした。本年度は、RANKL欠損T細胞のエフェクター機能について解析を行った。
1.T細胞特異的なRANKL欠損マウスは、破骨細胞分化や骨代謝に影響は与えなかった。一方、骨細胞特異的なRANKL欠損マウスは破骨細胞の分化障害に伴う重篤な大理石骨病を発症した。(Nakashima et al. Nat Med. 2011)
2.炎症性疾患として、デキストラン硫酸(DSS)誘発性、および2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘発性腸炎モデルを用いた。いずれの大腸炎においても、RANKL欠損マウスと野生型の間に発症時期、重症度などに大きな差は認められなかった。
3.自己免疫疾患モデルとして、実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)を用いてエフェクター機能を評価した。その結果、RANKL欠損マウスではEAEの発症が顕著に遅れた。脾臓など2次リンパ組織内におけるTh17細胞の分化やIL-17の産生能は正常であったが、脊髄内に浸潤しているTh17細胞の数が減少していた。さらに解析をおこなったところ、脊髄内への遊走能に異常がある可能性を示唆する結果が得られた。
これらの結果から、RANK/RANKLシグナルはT細胞のエフェクター機能全般というよりは、組織特異的な炎症応答に関わっていることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文]2011

    • 著者名/発表者名
      Nakashima, T., et al
    • 雑誌名

      Nat Med

      巻: 17 ページ: 1231-1234

    • DOI

      doi:10.1038/nm.2452

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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