本研究は日本の古代~中世の遺跡から出土したウマのサイズと形態に関するデータを収集し、日本への家畜馬の導入経緯や日本固有の品種の成立過程について明らかにすることを目的とする。分担者のギュンデムは、11月に来日し、生活の準備、1ヶ月間の日本語研修、物品の購入等の研究の準備の後、実際に研究を開始できたのは1月末であったため、今年度の研究活動は限定的なものであった。今年度は、長野県の遺跡出土のウマ骨の資料を収集し、同定と計測を行った。また、もうひとつの研究プロジェクトである、西アジアの遺跡出土動物骨の資料収集に関しては、総研大に保管されているトルコ南東部の新石器時代遺跡から出土した動物骨の分析を行った。また、イスタンブール大学に所蔵されているチャヨヌ遺跡出土の動物骨の計測、とくにウマ科(オネガー)の骨の計測、分析を行った。
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