研究概要 |
2010年11月12日より2011年3月31日までの期間においては、ドットの性質に対するグラフェンのスペクトルギャップの効果について探究をおこなった。現実的なグラフェンが形成される基盤の効果を追求した。基盤とグラフェンシートとの相互作用が、グラフェンのディラックスペクトルにギャップをもたらすこと、及びギャップは基盤を科学的に編成させるにとで変化させられることなどが実験で示されているところであり、電子の閉じ込めや、現実的なドットポテンシャルに対するこのギャップの影響を調べることは、本研究の目的の一つである。そこで、局所的な状態密度を計算し、調整可能なエネルギーギャップの存在によって閉じ込め状態の詳細を観測可能かを検討した。 詳細は、"Graphene quantum dots formed by a spatial modulation of the Dirac gap", Applied Physics Letters,及び、"Dirac gap-induced graphene quantum dot in an electrostatic potential", Physical Review B,に出版された。理論的及び数値的なモデリングにより、単層グラフェンに形成される、量子ドットの物理学を考察を行い、グラフェンドットの基礎的な物理を理解することは、新しい実験への指針を与えるため、考察を進めた。グラフェンドットを作り出すことは電荷やスピンの量を制御し、微小な領域に束縛する、単純な固体システムにおける新しい相対論的効果を立証するために、重要であるため、その点についても研究を行った。
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