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2011 年度 実績報告書

実用的な触媒的不斉ニトロアルドール反応によるリレンザの触媒的不斉全合成

研究課題

研究課題/領域番号 10F00514
研究機関公益財団法人微生物化学研究会

研究代表者

柴崎 正勝  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 所長

研究分担者 CHAUDHARY Sandeep  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所・有機合成研究部, 外国人特別研究員
キーワードリレンザ / 不斉触媒反応 / ダイレクトアルドール反応 / インフルエンザ / oxy-Michael反応 / 医薬化学 / atorvastatin
研究概要

当初、リレンザのジヒドロピラン骨格形成にPrins-Ritter反応の利用を計画していたが、基質及びその類縁体に対する反応を検討した結果、本方法論での骨格構築が困難であることが判明した。ルートを変更し、ヘミアセタール化・脱離を経る環化反応の検討を開始した。環化反応の基質はHorner-Wadsworth-Emmons反応により構築可能であると考え、anti選択的触媒的不斉ニトロアルドール反応を第一段階とする合成計画を立案した。合成経過においてトリオールのアセチル基の1,3転位が問題となったため、種々保護基の検討を行ったが満足のいく結果は得られなかった。リレンザのジヒドロピラン骨格構築は非常に困難であると考えられたため、受入研究者の研究室で開発されたチオアミドの触媒的不斉ダイレクトアルドール反応を利用するAtorvastatinの触媒的不斉合成を行うこととした。第1世代型合成法では13工程かかっていたが、合成ルートを再構成し、分子内oxy-Michael反応をアルドール反応と並ぶ鍵工程とする第2世代型合成法を立案し、5工程削減した全8工程での合成を目指した。触媒的不斉ダイレクトアルドール反応は奏功し、続く分子内oxy-Michael反応により望みの1,3-ジオール部位の構築に成功した。現在Atorvastatinの短工程不斉合成に向けて全反応ステップの最適化を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初はルートを変更し、多岐にわたって検討・合成を試みたが、なかなか満足のいく結果を得られなかった。現在は当研究室で開発された触媒的不斉ダイレクトアルドール反応をatorvastatinの短工程不斉合成に応用し、全反応ステップの最適化を行っている。

今後の研究の推進方策

atorvastatinの短工程不斉合成に向け各ステップの最適化を行う。特に、鍵となる触媒的不斉ダイレクトアルドール反応における触媒量の低減化と不斉配位子の簡便な回収法を徹底的に検討していく。

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2013-07-04  

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