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2010 年度 実績報告書

難治性真菌感染症に対する新規タンパク質医薬のデザイン及び病原因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10J00101
研究機関京都大学

研究代表者

青木 航  京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードCandida albicans / Sap / Als / 抗真菌薬 / バイオフィルム / 基質特異性 / カンジダ症 / 免疫不全
研究概要

1.Candida albicansの病原性プロテアーゼの解析
C.albicansの病原性因子として、分泌型酸性プロテアーゼが有名であるが、その性質はまだあまり知られていなかった。Pichia pastorisを用いた異種発現を試みたところ、世界で初めて全種類のSapの機能的な発現・精製に成功した。病原性プロテアーゼの基質特異性の解析のため、475種類の蛍光消光性ペブチドライブラリー用いたところ、P1部位においてはLys、Arg、Leuのようなアミノ酸を好んだ。また、GVIRAFPK配列が多くのSapに共通して切断されやすいことが判明した。新規抗真菌薬のデザインのため、抗菌ペプチドとその活性を制御する抑制ペプチドをGVIRAFPKで接続したペプチドを設計したところ、Sap依存的に抗真菌活性を持つことがわかった。この薬剤は既存薬剤の重い副作用・耐性菌の出現といった問題点を解決可能であり、抗真菌薬の開発に大きな一石を投じると考えられる。
2.C.albicans3の病原性接着因子の解析
病原性接着因子ALS gene familyのクローニング:上記のSapと共に、C.albicansのALS gene familyは主要な病原性因子として知られているが、どのような物質を認識するのかは未だわかっていない。C.albicans genomeからALS遺伝子のクローニングを試みたところ、全ての遺伝子の単離に成功した。この遺伝子をSaccharomyces cerevisiaeで異種発現させたところ、全てのAlsタンパク質が正常に生産されていることを確認できた。Alsのプラスチック結合性の解析:様々な無機物質とAls提示酵母を相互作用させた結果、ポリスチレンやポリプロピレン、ホウケイ酸ガラスなどに強い接着能力を示すことが判明した。一方、ポリウレタンに対してはAls1~Als9の全てで接着能力を示さなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] High-throughput screening of improved protease inhibitors using a yeast cell surface display system and a yeast cell chip2011

    • 著者名/発表者名
      Aoki W, Yoshino Y, Morisaka H, Tsunetomo K, Koyo H, Kamiya S, Kawata N, Kuroda K, Ueda M
    • 雑誌名

      J.Biosci.Bioeng.

      巻: 111 ページ: 16-18

    • 査読あり
  • [学会発表] Characterization of Secreted Aspartic Protease Isozymes of Candlda albicans, an opportunistic pathogen2010

    • 著者名/発表者名
      Aoki W, Kitahara N, Morisaka H, Miura N, Kuroda K, Ueda M
    • 学会等名
      Annual Meeting of American Society for Microbiology
    • 発表場所
      San Diego Convention Center, USA
    • 年月日
      2010-05-26

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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