• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ミクロな粒子物性から予測する月面地盤の力学特性

研究課題

研究課題/領域番号 10J00167
研究機関筑波大学

研究代表者

片桐 淳  筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードイメージベースDEM / 粒子形状 / アポロリターンサンプル / SPring-8マイクロX線CT / 月面開発工学
研究概要

昨年はアポロリターンサンプルの粒子形状を整理し,粒子分類を行った.また,粒子形状を詳細に評価し,カタログ化している.更にそれら粒子のイメージベースモデリングを行い,DEMにより単純せん断をシミュレートした.その際,粒子分類結果を参考にし,アグルーチネイトの含有率を任意に変更させている.その結果,アグルーチネイト含有率を増加させた場合には,せん断強度は変わらないものの,間隙比に影響し,ゆるく堆積する傾向となることが確認できている.
また,昨年はイメージベースDEMの高度化を目的として,日本の地盤工学会で標準とされている豊浦砂,鉄道のバラスト軌道に用いられる砕石それぞれの粒子形状モデリングを行い,豊浦砂モデルでは単純せん断を,砕石モデルでは一面せん断をシミュレートし,実験結果との定量的な比較を行った.豊浦砂モデルでは,排水,非排水それぞれの条件での挙動をシミュレートしたところ,特に密詰め試験体では既往の試験結果との良好な一致が確認できた.砕石モデルでも,シミュレーションと合わせて一面せん断試験を実施し定量的に比較したところ一定の間隙比の範囲において良く一致することがわかっている.
今年度は限定された粒径範囲内のリターンサンプルについて粒子形状評価を行っている.次年度は既にCT試験済みのその他の粒径範囲のCTデータ解析を行い,統計評価を行うとともに粒子カタログを充実させる予定である.また,これまでイメージベースDEMでは粒子間摩擦を下げて圧密し,密詰め試験体を作製してきた.これまでに実施したDEMと実験との比較では,DEMの方が実験よりも密に詰まる傾向であったが,これは密詰め試験体の作り方が原因と考えられる.より現実的な詰め方を表現するために,繰返しせん断により圧密し,実験との比較を行う予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Simple shear simulation of 3D irregularly-shaped particles by Image-based DEM.2010

    • 著者名/発表者名
      Katagiri, J.
    • 雑誌名

      Granular Matter

      巻: 12 ページ: 491-497

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 月面表層土の粒子特性とバルクの力学特性2010

    • 著者名/発表者名
      松島亘志
    • 雑誌名

      遊・星・人

      巻: 19 ページ: 105-111

    • 査読あり
  • [学会発表] 粒子サイズ及び粒子形状が粒状体のせん断強度に及ぼす影響の定量評価2010

    • 著者名/発表者名
      片桐淳
    • 学会等名
      第59回理論応用力学講演会
    • 発表場所
      日本学術会議(東京)
    • 年月日
      2010-06-10

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi