• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

被子植物におけるシアン耐性呼吸酵素の新規機能ドメインによる呼吸制御に関する解析

研究課題

研究課題/領域番号 10J00224
研究機関岩手大学

研究代表者

柿崎 裕介  岩手大学, 大学院・連合農学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードシアン耐性呼吸酵素 / 構造機能相関 / 呼吸鎖 / 呼吸制御
研究概要

シアン耐性呼吸酵素(AOX)は植物のミトコンドリア呼吸鎖におけるバイパス経路を構成し、エネルギー代謝系に柔軟性を付与している因子の一つである。しかしながら、その生理的な重要性に反してAOXの生化学的特性には不明な点も多い。そこで、本研究ではAOXの未知構造機能相関を明らかにし、その生理的な意義について呼吸制御の観点から考察することを目的としている。本年度は、当初の実験計画に記載の通り、先行研究において正常な酵素活性に不可欠であることが示唆されたN末端領域を対象として機能性アミノ酸残基の探索を推進した。具体的には、遺伝子工学的手法により人工変異を導入したAOX発現ベクターを構築し、HeLa細胞を用いた機能解析系に供することで各アミノ酸残基の評価を進めた。しかしながら、この実験においては検定したアミノ酸残基のいずれにおいても機能性は見いだされなかった。そこで、複数のアミノ酸残基が協調的に正常な酵素機能を付与しているという仮説を立てて解析を進める一方、先行研究で得られた実験結果の再現性について詳細に検証した。その結果、過去に機能解析に供した変異AOXの一部で分子構造が取り違えられており、その構造機能相関に関する考察に誤りが含まれていたことが判明した。そこで、従来の知見に基づく考察を抜本的に修正するとともに、本研究で着目している構造機能相関に関与する機能性アミノ酸残基の位置についても見直し、改めて11か所の候補部位を推定した。これらはいずれもN末端領域とは異なる部位に存在するものの、過去に生化学的解析に基づいた機能性が報告されたものはなく、本研究本来の目的のもと機能性を探求するに値するものと考えられた。そこで、これら11か所のアミノ酸残基の機能性評価を実施するための変異AOXを設計し、現在、それらの解析を急いでいるところである.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 新規分子内相互作用モデルに基づくシアン耐性呼吸酵素の構造機能相関に関する解析2010

    • 著者名/発表者名
      柿崎裕介
    • 学会等名
      第33回日本分子生物学会年会・第83回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2010-12-09
  • [学会発表] Novel structure-function relationships of plant alternative oxidase2010

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Kakizaki
    • 学会等名
      16th European Bioenergetics Conference
    • 発表場所
      Univ.of Warsaw, Poland
    • 年月日
      2010-07-20

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi