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2011 年度 実績報告書

ロドプシン類の機能進化におけるリガンドとの共有結合の役割

研究課題

研究課題/領域番号 10J01416
研究機関京都大学

研究代表者

松山オジョス 武  京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)

キーワードロドプシン / GPCR / リガンド / レチナール
研究概要

ロドプシンは脊椎動物の眼で光受容を担う代表的なオプシン・タンパク質である。光を効率的に受容するためロドプシンは分子内に光を吸収し構造変化を起こすレチナールと共有結合していることが知られている。興味深いことにロドプシンは拡散性のリガンド分子を受容しGタンパク質を介してシグナル伝達機構を駆動するGPCR(Gタンパク質共役型受容体)類に属することが系統解析によって明らかにされている。ロドプシン中のレチナールはGPCRのリガンドの結合部位に位置し、ロドプシンのリガンドであると考えることができる。ロドプシンは拡散性のリガンドを結合するGPCRから進化したと考えられが、共有結合したレチナールリガンドをもつ光受容体と拡散性のリガンドを結合する受容体はどのように異なるのか、光受容体そしてGタンパク質共役型受容体の機能を考える上で重要である。
共有結合したレチナールリガンドがロドプシン中でどのような機能を果たしているのか調べるためレチナールの結合部位が欠損しているロドプシンの変異体(K296G)を用いて分光学的解析を行った。フーリエ変換赤外振動分光法によってこの変異体を解析した結果、基底状態では共有結合の寄与は少なく、受容体は野生型と同様な相互作用を用いて構造を安定化していることが明らかになった。また光反応初期の中間体も変異体と野生型で似たような相互作用をしているこどが明らかになった。つまり基底状態そして反応初期においてレチナールは共有結合ではなく近傍のアミノ酸との相互作用によってレセプターに留められ、不活性状態を安定化していることを示した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The C-Terminus of the G Protein α Subunit Controls the Affinity of Nucleotides2012

    • 著者名/発表者名
      Naoki Kimata, Takahiro Yamashita, Take Matsuyama, Yasushi Imamoto, Yoshinori Shichida
    • 雑誌名

      Biochemistry

      巻: 51 ページ: 2768-2774

    • DOI

      DOI:10.1021/bi201702d

    • 査読あり
  • [学会発表] Characterization of ligand induced and constitutive activity in rhodopsin2011

    • 著者名/発表者名
      Take Matsuyama, Takahiro Yamashita, Yasushi Imamato, Yoshinori Shichida
    • 学会等名
      The 5th Asia and Oceania Conference on Photobiology
    • 発表場所
      奈良県新公会堂(奈良)
    • 年月日
      20110730-20110801

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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