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2011 年度 実績報告書

スピン偏極したNa同位体のβ崩壊による中性子過剰なMg同位体の構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10J02104
研究機関大阪大学

研究代表者

田尻 邦彦  大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードベータ遅延ガンマ核分光 / 偏極ビーム / スピン・パリティの決定 / 殻模型計算
研究概要

昨年度の解析に加えて、新たに11本のγ線を^<30>Mgにおいて発見した。これに加え、4415keVのγ線については、その崩壊経路を変更し、4.415MeVのエネルギー準位を^<30>Mgのレベルスキームから削除した。また、1つの準位から脱励起する全てのγ線を使って、β-γ同時計測データを選び、多くのエネルギー準位のスピン・パリティを導出した。昨年度までは、2つのエネルギー準位(4.967,5.022MeV)でのみ決定していたスピン・パリティを、他の8つのエネルギー準位(3.302,3.460,4.683,4.694,5.095,5.414,5.897,6.064MeV)について、新たに決定または変更することができた。以上の結果を踏まえ、^<30>Naの崩壊様式を更新した。さらに、β、γ崩壊強度を用いた考察により、4つのエネルギー準位(1.788,3.460,4.967,5.414MeV)にて大きな変形が示唆されていることが明らかになった。
本科研費補助金を旅費に充て、6月30日~7月2日に理化学研究所で行われた国際会議"Frontier of gamma-ray spectroscopy(gamma11)"に参加し、^<30>Mgについての研究成果を口頭発表した。また、滞在中に他の研究者らと^<30>Mgの核構造の解釈について、大振幅平均場近似計算結果を踏まえて議論を行った。
さらに、本科研費補助金で購入したPCにて、^<30>Mgに関して大規模殻模型計算を行うことに成功した。その計算結果を、実験結果とエネルギー準位ごとに比較した。その結果、^<28>Mg,^<29>Mgの核構造と併せて、中性子数の増加によるMg同位体の核構造の変化を明らかにできた。さらに、^<30>Mgにおける大振幅平均場近似計算の結果と実験結果を比較し、2.466MeV準位がガンマ振動準位の可能性が高いことを発見した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Structure of ^<28>Mg studied by β-decay of spin-polarized ^<28>Na : The first step of systematic studies on neutron-rich Mg isotopes2012

    • 著者名/発表者名
      K.Kura, K.Tajiri, et al
    • 雑誌名

      Physical Review C

      巻: Vol.85,No.3 ページ: 034310-1-034310-9

    • DOI

      10.1103/PhysRevC.85.034310

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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