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2012 年度 実績報告書

造礁性サンゴ骨格の窒素同位体比変動要因の解明および古環境復元指標への応用

研究課題

研究課題/領域番号 10J02320
研究機関北海道大学

研究代表者

山崎 敦子  北海道大学, 大学院・理学院, 特別研究員(DC1)

キーワード造礁性サンゴ骨格 / 窒素同位体比 / 硝酸 / 古環境復元
研究概要

造礁性サンゴ骨格に含まれる有機物の窒素同位体比は、周囲の栄養塩濃度および栄養塩の供給源の変化と共に変動し、貧栄養海域における栄養塩循環の解明及びその歴史的変化の復元の有用なツールとなりうる。本研究ではサンゴ骨格の窒素同位体比を新たな古環境復元指標として確立し、これまで復元できなかった過去の栄養塩情報(濃度、起源、供給過程)を復元することを目的としている。平成22年度はサンゴ骨格の窒素同位体比が海水中の硝酸の窒素同位体比を反映することを明らかにした。平成23年度はサンゴ骨格の窒素同位体比測定手法の確立と窒素同位体比の古環境復元指標への応用に向けて、研究を行った。平成24年度はサンゴ骨格の窒素同位体比を古環境復元指標としてサンゴ長尺コアの分析を行った結果を解析し、論文を国際誌に投稿した。一つ目の論文では現生と化石サンゴ骨格の段階加熱法により、化石サンゴ骨格であっても窒素同位体比が保存されている可能性を示した。これにより、サンゴ骨格の窒素同位体比指標が長期に渡って利用可能であることがわかった。二つ目の論文では石垣島轟川河口のサンゴ骨格を用いて、約50年間の沿岸の土地利用と比較し、サンゴ礁内に流れ込む硝酸の起源を復元した。この結果からサンゴ骨格の窒素同位体比指標をサンゴ礁への人為起源栄養塩流入の指標として用いることができることを示した。三つ目の論文では高知県竜串湾のサンゴ骨格を用いて約150年間の窒素同位体比変動が黒潮流量の変動に対応していることを示し、その十年規模の変動と北太平洋の気候変動との関連を議論した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Nitrogen isotope of coral skeletons as a proxy for marine nitrate sources in coral reefs2012

    • 著者名/発表者名
      A. Yamazaki, T. Watanabe, U. Tsunogai
    • 学会等名
      12th International Coral Reef Symposium
    • 発表場所
      Cairns Convention Centre(オーストラリア)
    • 年月日
      2012-07-11
  • [学会発表] Application of coral 15N proxy : interannual variability of water mass in Tatsukushi Bay due to Kuroshio volume changes2012

    • 著者名/発表者名
      A. Yamazaki, T. Watanabe, U. Tsunogai
    • 学会等名
      JpGU International Symposium 2012
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県)
    • 年月日
      2012-05-25

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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