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2010 年度 実績報告書

素粒子の世代対称性とその検証

研究課題

研究課題/領域番号 10J03014
研究機関新潟大学

研究代表者

清水 勇介  新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワードフレーバー物理 / 超対称性 / 非可換離散対称性 / 大統一理論
研究概要

今年度は、非可換離散群S4を用いて、レプトンの世代混合としてtri-bimaximal混合を導き、クォークの世代混合、特にカビボ角を導く模型を構築した。この模型は、大統一理論(GUT)の枠組みで構築していて、レプトンとクォークの世代混合を統一的に説明できる。このことは、これまでの研究には多くは見られなかったことである。さらに、現象解析として、模型を超対称性(SUSY)化してフレーバーの変わる中性カレント(FCNC)の大きさの予言と、Tevatronで見られたBメソンのCPの破れの大きさについての予言をした。さらに、これまでのフレーバー対称性の先行研究では、様々な対称性を導入しているが、一つ一つの対称性の特徴やお互いの関係を調べ、まとめたものはほとんど存在しない。そこで、非可換離散対称性の特徴を調べ、サプレメントをProgress of Theoretical Physicsへ投稿し、出版された。非可換離散対称性が、クォーク・レプトンやSUSY粒子の質量スペクトルやフレーバー混合をコントロールし、FCNCが抑制されることが定量的に解明されると、フレーバー対称性が確立され、LHCやMEG等の実験に重要な成果を期待させるという点で、大きなインパクトを与える。また、これらの研究成果をドイツのボンで開催された国際会議(SUSY 2010)で発表した。国際的に活動をすることは、これから研究活動を進める上で、非常に重要なことだと感じる。さらに、京都大学と神戸大学からセミナーに招待され、世代対称性、特に、非可換離散群を用いた現象論について講演を行った。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Non-Abelian Discrete Symmetries in Particle Physics2010

    • 著者名/発表者名
      石森一、小林達夫、大木洋、岡田寛、清水勇介、谷本盛光
    • 雑誌名

      progress of theoretical physics supplement

      巻: 183 ページ: 1-179

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tri-bimaximal Mixing and Cabibbo Angle in S4 Flavor Model with SUSY2010

    • 著者名/発表者名
      石森一、嵯峨浩太、清水勇介、谷本盛光
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 81 ページ: 1-19

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Neutrino masses and mixing from S4 flavor twisting2010

    • 著者名/発表者名
      石森一、清水勇介、谷本盛光、渡邊篤史
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 83 ページ: 1-11

    • 査読あり
  • [学会発表] Twisted S4 Flavor Symmetry and Large Neutrino Mixing2011

    • 著者名/発表者名
      清水勇介
    • 学会等名
      余剰次元物理 2011
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2011-01-25
  • [学会発表] FCNC in non-Abelian discrete favor symmetry with SUSY2010

    • 著者名/発表者名
      清水勇介
    • 学会等名
      SUSY 2010
    • 発表場所
      Bonn, Germany
    • 年月日
      2010-08-27

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公開日: 2012-07-19  

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